忍者アクション『The Messenger』南国マップを追加する無料DLC「Picnic Panic」配信開始。時空を超えた冒険ふたたび(プレイ動画付)
パブリッシャーのDevolver Digitalは7月11日、カナダのインディースタジオSabotage Studioが手がけ、Nintendo Switch/PlayStation 4/PC(Steam)向けに販売中の忍者アクションゲーム『The Messenger』の大型無料DLC「Picnic Panic」を配信した。このDLCにて、新たなマップと物語が追加。本編のショップに置かれた水晶玉を調べることでアクセスできる。
『The Messenger』は、テクモの『忍者龍剣伝』シリーズから影響を受ける、ドット絵グラフィックのアクションゲーム。忍者一族が暮らす村が魔物の軍団に襲われ、戦う力の残っている者は主人公の若き忍者のみとなってしまう。この村には、西の英雄が現れて村を救ってくれるという言い伝えがあり、そのとおり西方から英雄が飛来。彼は、一族の存亡がかかっているという巻物を主人公に授け、呪われた世界の果てにいる三賢者に届ける使者としての役目を与える。
ゲーム本編では、忍者の村から地下墓地、竹林のある渓流などを進み、灼熱の岩山、氷河の山へと向かう。序盤はファミコンゲームのような8bitグラフィックだが、中盤ではスーパーファミコンゲームのような16bitグラフィックの世界に迷い込み、やがてふたつの世界を行き来できるように。この本作の大きな特徴は、グラフィックスタイルが変化するだけでなくステージの構造や時代も変わり、攻略に関わってくると同時に、物語にも関係する要素となっている。
今回配信されたDLC「Picnic Panic」では、これまで旅してきた島のはるか沖合に「ブードゥキン島」が追加。そこは南国の楽園で、本編で出会ったキャラクター・フォビキンたちがピクニックを楽しんでいたところ、悪魔将軍バラマセーゼルが突然現れる。そして、邪悪なブードゥーの儀式に利用するため彼らを連れ去ってしまったため、主人公の忍者は助けに向かう。
ブードゥキン島には、大海原・ブードゥキン浜・火の山という3つのエリアが存在。南国らしく、特にブードゥキン浜の8bit世界は明るくカラフルで、いかにもトロピカルな環境だ。ショップ内も、サーフボードや民芸品を置いた南国仕様になっている。ただし16bitの世界に行くと、どんより曇って雨が降っている。一方、火の山では溶岩の流れる洞窟内などを進むことになる。なお、ショップには隠された部屋が追加されており、そこでは敵の姿をした小さな“オモチャ”を購入可能。コレクション要素であると共に、モンスター図鑑のような機能にもなっている。
ゲームプレイはというと、主人公の装備はそのままのため、基本的には本編の延長線上といえる。待ち受けるさまざまな敵を倒しながら、配置された灯篭などのオブジェクトを利用した雲踏の術(追加ジャンプ)や、縄標(グラップリングフック)といったアイテム・アビリティを活用してステージを突破していく、本作の集大成のような内容だ。何度も死んではチェックポイントからやり直し、少しずつ進んでいく難易度の高さは相変わらず。もちろん8bitと16bitを切り替えていく要素もあり、新たなカラクリやパズルも用意されている。
一方、道中に登場する敵はすべて一新。弾を吹いたり投げたりといった、本編の敵のバリエーションもいるが、同時に複数の弾で攻撃してくるなど、よりやっかいになっている。そのほかにも、何体も積み重なっており、だるま落としのように“抜いて”足場にできるものや、床下から人力でトゲをせりあげてくるもの、また火の山に行けば火を吹いてくる敵なども。中には原住民のブードゥキンも混じっており、そして各エリアの最後にはボスが待っている。
話は前後するが、ブードゥキン島に向かうためには本編の島から大海原を渡る必要がある。そこで力を借りる(はずが結果的に力を貸す)のは、本編のボスのひとりでもあったラクスティンだ。彼の「スカルボード」に乗り、サーフィンするようにして海を渡っていく。ここでは強制スクロールのゲームプレイとなっており、海上の3つのレーンを移動したりジャンプしながら障害物を回避。また、攻撃でもあるネクロブーストをし、瓦礫を破壊し続けることでスピードアップを維持できる。
瓦礫を破壊したり、敵を踏みつけるなどして倒すとポイントが入り、さらにコンボを重ねていくことで倍率が増えていく。この新しいゲームプレイのステージはハイスコアを競う側面があり、ブードゥキン島に上陸後も何度でも挑戦可能だ。道中には収集要素のブードゥーの羽もあり、そして最後には巨大タコのボスが待つ。大海原での実際のゲームプレイの様子は上に掲載している。
前述したように、ブードゥキン島にはほかにもボスが存在する。ブードゥキン浜にいるトーテムポールのようなボスは、上の映像で見られるように、忍者アクションを駆使して戦う従来型と言えるタイプだが、火の山のボスとの戦いでは、また新たな(しかし懐かしい&意外な)ゲームプレイが待っている。こちらは、ぜひ自身の目で確認してほしい。
『The Messenger』ゲーム本編と同じく、この「Picnic Panic」も架け橋ゲームズによりしっかり日本語化されている。本作の魅力のひとつである、ユーモアあふれるキャラクターたちの会話は健在だ。ショップ店主の“面白い話”に関しても抜かりない。また、8bitと16bitの世界に合わせて切り替わるBGMも、本編から引き続きRainbowdragoneyesが担当している。「Picnic Panic」は無料DLCであるため、本作の所有者はぜひプレイしてみよう。