『エースコンバット7』にて、空軍パイロットの親子対決がゲーム内で実現へ。これまで実際に操縦してきた戦闘機を使用

アメリカ空軍の戦闘機パイロットの親子が『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』で対戦を行うようだ。対戦者の親子はおのおのが実際に操縦する戦闘機を、『エースコンバット7』で使用することになる。

アメリカ空軍の戦闘機パイロットの親子が『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン(以下、エースコンバット7)』で対戦を行うようだ。対戦者の親子はおのおのが実際に操縦する戦闘機を、『エースコンバット7』で使用することになる。試合はTwitchで日本時間6月30日(日)午前2時から配信され、試合時間は30分~45分を予定している。配信中は視聴者からの質問に答えるコーナーもあるようだ。その一端をMilitary.comが報じた。

『エースコンバット7』はバンダイナムコエンターテインメントが2019年1月より発売しているフライトシューティングゲーム。立体的な雲の表現や緻密な地形の再現など美麗なグラフィックを特徴としている。実際に存在する戦闘機はライセンサーの許諾を得ており、コックピットの内部まで作り込まれている。

対戦者はMike Holmes大将と息子のWade Holmes中尉の二人。Mike Holmes氏はかつてはF-15 Eagleのパイロットであり、息子のWade Holmes氏は現役のF-16Cのパイロット。『エースコンバット7』の対戦においても彼らが操縦してきた戦闘機を使用して対戦する。対戦環境はXbox Oneで行い、通常のコントローラーを使用するとのこと。

Redditではユーザー達が試合の行方を予想している。彼らの考察によると一般的にF-15EはF-16Cよりスピードと機動力の両方で優れている。操縦者のスキルが同程度ならF-15Eが圧倒的に有利だとしている。ただし現実の飛行機は高度によって状況は異なり、F-16Cは低空戦闘のドックファイトでは有利に立つことができるはずだと補足している。

また特殊兵装もF-15 EとF-16 Cは異なる。『エースコンバット7』ではF-15 EはQAAMなど誘導性能が高いミサイルを運用できないが、F-16 Cは近接信管で作動するSASMを使用でき兵装の面ではF-15Eより有利と言える。

Mike Holmes大将はアメリカ空軍でF-15 Eなどの戦闘機を操縦してきた人物。公式ホームページの情報によると、飛行時間は4000時間、戦闘時間は530時間を超える熟練のファイターパイロットだったそうだ。息子のWade Holmes中尉についてのデータはないが、現役のF-16 Fighting Falconのパイロットと思われる。

今回のイベントは、Twitchを視聴するような年齢層のユーザーに空軍を宣伝し、新兵を募集することが目的のようだ。Military.comによると、アメリカ空軍は今回のイベントは18歳から35歳の人口を対象にしているそうだ。アメリカ空軍はMilitary.comに対し「我々の調査によると、これらの年齢層の多くはゲームをプレイしたことがあるか、Twitchのストリームを視聴したことがある。」と述べ、「Twitchというプラットフォームは空軍の優先事項について話合うツールを提供してくれる。試合中のインタビューはカジュアルなものになる。」としている。

またMike Holmes氏によると、アメリカ空軍はバーチャルリアリティやシミュレーションを使用したトレーニングを検討しているそうだ。バーチャルリアリティでパイロットの技量に合わせた訓練をすることで、「パイロットの技術と訓練コスト削減に革命を起こす」ことになるそうだ。Holmes親子は『エースコンバット7』でその有用性をデモンストレーションしようとしているのかもしれない。また、アメリカ空軍はゲームを使用した勧誘に積極的であり今回のイベントもその一環ということだろう。

『エースコンバット7』はいわゆる航空シミュレーターではないが、その知名度から空軍とシミュレーターを使用した訓練のPRに活用できるとされたのだろう。アメリカ空軍にどのような意図があるにせよ、本物のパイロット達が『エースコンバット7』でどのような試合を見せてくれるか気になるところだ。戦闘機に熟知した親子が今までにない『エースコンバット7』の戦術を教えてくれるかもしれない。気軽に試合を覗いてみてはいかがだろうか。

Kaisei Hanyu
Kaisei Hanyu

映画とゲームが大好き。オブリビオンからゲーム人生が始まりました。

記事本文: 372