『Hollow Knight: Silksong』新情報公開。前作『ホロウナイト』から刷新された、一部ゲームシステムの詳細が明らかに

『Hollow Knight: Silksong』の新情報公開。前作から刷新された一部ゲームシステムの詳細が明らかに。『Hollow Knight: Silksong』は2DアクションADV『ホロウナイト』の続編。前作から体力回復システムや死亡時の仕様が変わっている。

オーストラリアのインディースタジオTeam Cherryは6月25日、現在開発中の『Hollow Knight: Silksong』について、ゲームシステムなどの新たな情報を公開した。本作は、2Dアクション・アドベンチャーゲーム『Hollow Knight(ホロウナイト)』の続編である。前作にて何度も登場し、時に戦うこともあったキーキャラクター「ホーネット」を主人公とし、新たなムシの王国を冒険する。

本作では、いくつかゲームシステムが刷新されており、そのひとつはキャラクターの回復だ。前作では、敵を攻撃してソウルを集め、フォーカスしてソウルを消費することで体力ゲージをひとマスずつ回復できた。自らを回復できるこのシステムは引き続き用意されているが、本作の場合はソウルではなく、ホーネットが生み出す絹糸で表現されており、敵を攻撃して体力ゲージ横のボビンに巻いて貯めることができる。

そして前作と大きく異なる点として、回復動作が格段に素早くなったことが挙げられる。ジャンプした空中でも回復でき、さらに1回の回復動作で体力ゲージ3マス分が一気に回復する。前作の特にボス戦では、立ち回りの中で回復する時間的余裕をなかなか作り出せず苦戦した方も多いだろうが、本作ではそうした心配はかなり減りそうだ。

ただし、この3マス分の回復1回で満タンの絹糸を全部使い切ってしまう。また、回復動作中に攻撃を受けると、体力を回復できないまま絹糸をすべて失ってしまうという。単純に易しくしたわけではなく、リスクも加えられているのだ。

『Hollow Knight: Silksong』においても、前作同様に何度も死にながら探索範囲を広げていく歯ごたえあるゲームプレイになるとのこと。道中で死んでしまった場合、前作ではその場所に影のキャラクターが現れ、ふたたび戻ってきてそれを倒せば、死亡時に失ったジオ(お金)を取り戻すことができた。一方本作の場合は死んだ場所に繭を残し、これを獲得すると絹糸を満タンにできるように変更される。そのため体力回復など必要になった時に回収すれば良く、強力なボスの部屋に繭を残していれば大きな助けとなりそうだ。

なお、本作でも王国を探索しながら地図を拡張していく要素が用意されている。前作では、行く先々に現れるコーニファーが手助けしてくれたが、本作では新たなキャラクター「Shakra」が登場し、地図やコンパス、またそのほかのツールを譲ってくれるそうだ。

ホーネットとNPC、どちらのセリフかはダイアログの上のアイコンで見分けられる

ほかに前作と異なる点というと、主人公であるホーネットがNPCとの会話にて喋ることが挙げられる。まったく喋らなかった前作ではNPCが一方的に話すのみだったが、本作では会話を交わすことになり、開発においては書くべきダイアログの量が跳ね上がったそうだ。とはいえ、前作ではナラティブ面も高く評価されたため、ファンの期待に応えるよう取り組んでいるとのこと。

またこのシリーズにおいては、キャラクターたちが喋る架空の言葉のボイスも魅力のひとつ。本作では、何体かのキャラクターのボイスについて『ホロウナイト』ファンに声優として参加を依頼したという。そのパフォーマンスは開発元Team Cherryの満足いくものだったそうで、前作よりも多くのキャラクターが登場する本作にバラエティをもたらすことができたとしている。

ちなみに、ファンが声を当てたキャラクターのひとりとしては「Lace」が挙げられている。Laceは、金色のピンを武器にする小さな白い体の剣士で、ボスとして登場する新キャラクター。その声は、古くから『ホロウナイト』のファンアートを描き続けてきたMitsuki Hashimotoさんが担当しているとのこと。名前から察するに日本人の方のようだ。Laceとのバトルやその声は、以下の映像の16分8秒あたりから確認できる。

先日開催されたE3 2019では、任天堂ブースにて『Hollow Knight: Silksong』のゲームプレイが紹介された。上に掲載したデモでは、青々とした植物の茂る湿地帯「Moss Grotto」と、溶岩の湖がある「Deep Docks」というふたつのエリアを探索している。本稿の冒頭に掲載したトレイラーでは、ほかに灰色に染まった墓地のような場所も見られるが、こちらは「Greymoor」と呼ばれるエリアで、前作を含めてもっとも広いエリアのひとつになるという。

このゲームプレイデモの中では、先述した絹糸を消費しての体力回復やNPCとの会話のほか、段差や足場の淵に掴まってよじ登る前作には無かったアクションなども確認できる。また、敵を倒すと「Shell Shard」というアイテムを獲得しており、メニュー画面にてこれはクラフトに利用するためのものであることも分かる。本作には、まだまだ明かされていない新要素がありそうだ。

『Hollow Knight: Silksong』は、PC/Nintendo Switch向けに発売予定。発売時期は未定となっており、開発元Team Cherryは、前作『ホロウナイト』に匹敵するクオリティとスケールに本作が達したと判断した時に、発売日を発表するだろうとしている。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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