“缶”とコントローラーの合体「缶トローラー」がE3でお披露目。本物のビールが入った缶でSteam向けゲームをプレイ

E3 2019にて、とある米国のビール醸造会社が独創的なコントローラーを披露したことはご存知だろうか。その名も「Cantroller(缶トローラー)」。開発を手掛けるビール会社はミラー・ライトを主力商品とするミラー社。缶とコントローラーを融合 させているのだ。

カンファレンスを通して各ゲームメーカーからさまざまな情報が公開されたE3 2019。展示期間も含め、明日6月14日をもって幕を閉じることとなる。そのさなか、とある米国のビール醸造会社が独創的なコントローラーを披露したことはご存知だろうか。その名も「Cantroller(缶トローラー)」。開発を手掛けるビール会社はミラー・ライトを主力商品とするミラー社。一体どのようなコントローラーなのか。

まず缶トローラーの見た目だが、名称に“缶”が含まれているとおり、一見するとLiteの文字が印刷されたミラー社製のビール缶。しかしよく見ると缶の側面にボタンが配置されているのだ。ボタンの内訳は基本操作をおこなうBボタン、戻る操作をおこなうAボタン、セカンダリアクションを実行するYボタン、サードアクションを実行するXボタン、上下左右を操作する十字キー、そしてセレクトボタンとスタートボタンも配置されており、コントローラーとして基本的な機能は備えている。

さらにマイクロUSBによる充電に対応。内蔵されたリチウムイオン電池はフル充電時で3時間使用可能。充電中はレッド、フル充電時はグリーンに発光するなど、細部に至るまで“缶”をコントローラーに近づけているようだ。そして何より気になる“コントローラーにビールは含まれているのか”についてだが、なんと缶トローラーには実際に飲めるビール(ミラー・ライト)が入っている。さらにビールがなくなってもコントローラーの性能に影響は及ばない。缶トローラーは一杯で二度おいしい画期的なビールなのだ。

なお本コントローラーの対応プラットフォームは、Steamとなっている。Windows/MacどちらのOSにも対応しており、缶の底に設置された電源スイッチを入れ、Bluetoothを接続することで使用できる。

さて、前述したようにユニークなコントローラーである缶トローラーは一体どこで手に入るのだろうか。実はこの商品、E3 2019におけるミラー社との提携キャンペーンの一部であり、一般に向けての販売は行われていない。缶トローラーの製造数は200個のみとなっており、現在缶トローラーを入手する唯一の方法はE3の会場にて、米国で活躍する俳優エリック・アンドレ氏に『ストリートファイターV』などで勝利すること。もちろん対戦に用いるのは缶トローラー。これはエリック氏のプレイについても同様である。

本日イベント開催日ということで、ミラー社の公式ホームページに設置されたエリック氏との勝負を申し込むフォーム画面からの募集は締め切っているが、Twitchにて、缶トローラーを求めるプレイヤーとエリック氏による戦いと缶コントローラーを用いたゲームプレイ、そして盛り上がる観客席の様子を過去の配信から視聴することができる。果たして、望み通り缶トローラーを手にし、“勝利の祝杯”をあげたプレイヤーはどれだけ現れたのか、気になる方は是非視聴してみよう。

https://twitter.com/MillerLite/status/1138989378800443392

缶トローラーはいかに缶のデザインを崩さずに多くのゲームに対応させるかを念頭に設計され、開発に約3カ月かかったようだ。『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』や『エコー・ザ・ドルフィン』などのレトロゲームを中心に操作性能を試し、奇妙な感覚に陥りつつも快適に操作できると感じたという。

確かに、ボタンの配置を見てもレトロゲームのコントローラーから着想を得ていることは明白である。しかしシンプルな構造とはいえ、約3カ月という期間でユニークな見た目に実用性まで兼ね備えたコントローラーを開発したことは賞賛に値するだろう。今後一般に向けて缶コントローラーが販売されるか否かは不明だが、お酒とゲームをこのような形でブレンドしたミラー社の発想力はゲーム業界に新たな風を吹き込むこととなるかもしれない。

Nobuya Sato
Nobuya Sato

最近Apexにハマり始めた人。幾度となく倒されながら高ランク帯を目指す。でも疲れる時もあるよね。その時はソロ専用ゲームをちょっとプレイして寝ます。

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