新作『あつまれ どうぶつの森』はどのようなゲームになるのか?大量の新情報が飛び出したTreehouse情報ひとまとめ
任天堂は本日6月12日、『あつまれ どうぶつの森』を正式発表し、2020年3月20日に発売すると発表した。対応プラットフォームはNintendo Switch。同作は2019年内に発売すると告知されていただけに、残念な方もいるだろう。しかし公開された映像は、最新作が確かな進化を遂げていることを予感させる。任天堂はE3にあわせて実施中のTreehouse Liveにて『あつまれ どうぶつの森』の情報を公開した。これまでシリーズに携わってきた野上恒氏と京極あや氏のプレゼンテーションで明かされた情報をひとまとめにしていく。
『あつまれ どうぶつの森』の舞台となるのは、無人島だ。これまでの作品にも無人島(南の島)は出てきていたが、そこがメインの場所となるのは今作がシリーズ初。無人島が舞台として決まった理由はふたつあるという。ひとつは、今まではどこかの村に引っ越す遊びだったが、Nintendo Switchで新しく『どうぶつの森』をリリースする上で、新しい体験を届けるために無人島を選んだという。もうひとつは、無人島というなにもないところから新しい場所をつくることで、既存の村に行くのとはちがった選択の自由を与えられるという考えに至ったとのこと。
無人島でクラフト生活
プレイヤーは、たぬきちたちが展開するたぬき開発というビジネスの無人島パッケージプランに加入。島に移住しテントを張って生活を始める。本作における家具は、ハッピーホームデザイナーと同じ様に半分単位で移動可能。さらに細かく移動させることができ、自由な部屋づくりを実現する。また家具は家の外に置くことも可能に。「落とす」ことで葉っぱの状態で置くことも、「置く」ことで家具として置くことも可能だ。『おいでよ どうぶつの森』とは異なり、制約のあった浜辺にも家を構えたりなどカスタマイズすることができるという。
In #AnimalCrossing: New Horizons, get a taste of island life and set up your perfect homestead! In this game, the rules of what goes indoors or out no longer apply! #NintendoTreehouseLive pic.twitter.com/N5JuqWNIv6
— Nintendo of America (@NintendoAmerica) June 11, 2019
本作では、クラフトに相当するDIYレシピシステムを導入している。『どうぶつの森 ポケットキャンプ』ではおなじみであるが、シリーズ本編に本格導入された形。クラフトの手順としては、たぬきちから支給されたスマートフォンからアプリを立ち上げて、レシピから作りたいものを決めて作成する。DIYレシピは、どうぶつから教えてもらうほか、アイテムを買ったり手に入れるなど、さまざまなきっかけで思いつくことがあるという。素材としては、島にある道具や家具などから作成するそうだ。放置すると村に生えてくる、雑草を使ったDIYも可能だという。DIYは、具体的には作業台から使用可能。DIYから家具をつくり、それを使って上位の家具を作成できる。たとえば焚き火を作ったのち、焚き火を素材としてキャンプファイアーを作るなど。
たぬきマイレージでリワードをゲット
島にはたぬきちの案内所なる施設が存在し、彼らが住人の暮らしを手伝う。ここに前述の作業台があるようだ。案内所にいるまめきちは、いらないものを買い取ってくれる。雑草も買い取ってくれるので、雑草を抜いてお金にするということも。またまめきちはちょっとした家具や、斧など基本的な道具も売ってくれるようだ。道具はDIYで入手することもできるとのこと。
そのほか、新要素としてたぬきマイレージを実装。島でさまざまな体験をすることでマイルがリワードとして付与される。たとえば斧をDIYすることでマイレージを獲得するシーンも確認できた。マイレージをためれば、いろんなサービスが利用できたり特別なアイテムと交換できるそうだ。
なおもうひとつ野上氏が強調していたのは、プレイヤーが本作を遊ぶ上での没入感。没入体験を楽しんでもらうために工夫を施しているとのこと。たとえば砂の上や草を踏みつけた音を収録し実装するなど、実際の自然な音を表現しているという。自然環境としては「風」も導入された。気候によって木々や草が揺れる自然表現がもたらされている。風の強さを表現することで、現実の空気も再現しようとしているのだろう。またこれまでのシリーズにおいては、季節は北半球にしか対応していなかったが、南半球にも対応。北半球で6月は夏だが、南半球にすると6月は冬になるといった遊びも。
ひとつの画面でみんなで遊べる
そのほか、コールアイランダーというアプリを使えば、同じ島に住むほかの住民を呼びつけ可能。具体的には、Joy-Conのおすそわけのローカルプレイ対応。こうした遊び方はシリーズ初だという。ひとりのプレイヤーの伐採を見ているだけでなく、一緒に協力することなどが可能。リーダーなる存在があり、その役割によって誰に付き添ってプレイするかわかりやすくなっているそうだ。なお海外スタッフによると、ひとつの島に同時に8人が集合可能。ローカル・ワイヤレス・オンラインに対応し一緒に遊ぶことができるそうだ。こちらの情報のみ海外スタッフが語っていたということもあり、マルチプレイの仕様については公式発表を待つのが良さそうだ。
遊ぶ上では写真を撮りたくなることもあるだろう。本体機能のスクリーンショットだけでなく、ゲーム内のカメラでも撮影可能。ゲーム内カメラはズームだったり、フィルターをかけることも可能。ポーズを決めて写真撮影しよう。
今回のTreehouse Liveでは、『あつまれ どうぶつの森』がどのようなゲームになるのか、その基本的な要素が確認できた。従来の『どうぶつの森』では採取や釣りによってお金を作り家具を購入したり借金を返済したりすることがメインだった。今作では、『どうぶつの森 ポケットキャンプ』を経て本格的なクラフトとたぬきマイレージなるシステムを導入。既存の遊びのサイクルに、新たな流れが生まれるチャレンジである。現時点で出ている情報だけでも、遊び方の幅が生まれ、やりこみ要素に奥行きがある作品になることを予感させた。もちろん、今後もさらなる新情報や旧作でおなじみの要素の実装が発表されていくだろう。
野上氏は、今回のプレイアブルを見ればゲームができあがっているようにみえるかもしれないが、まだまだやらなければいけないことがあると強調。もう少しだけお時間くださいとファンに呼びかけていた。京極氏も、無人島で長く遊べるゲームにしているとし、もう少し待ってほしいとコメント。従来の魅力を守りつつ、新たなアプローチを試みるNintendo Switch向け『あつまれ どうぶつの森』。2020年3月20日の発売日を楽しみにしておこう。