ベセスダ・ソフトワークスが販売する『Fallout 4』。発売から約3年半が経つが、コンソール機とPC版の両方において今なお多くのModが開発/配布されている。ゲームプレイの質を向上させるものから、システム自体を変更するもの、はてはプレイヤーをアニメチックなキャラクターにするModまで、プレイの幅・質ともに拡張され続けてきた。なかでもグラフィックの質を向上させるテクスチャ関連のModは“定番”の存在であり、より美麗なグラフィックの実現に貢献している。これまでにも4KテクスチャModは登場していたが、このたび自然風景のグラフィック向上を目的とした4KテクスチャModが公開されている。
4Kテクスチャを導入することにより、さらに美しい景色を実現可能にしてくれるModの名はNatural Landscapes(4K)。Mod配信サイトNexsus Modsにて配布されている。当Modは、Mod制作者であるSpiffyskytrooper氏によって開発された。氏は『Fallout 4』向けに、衣装を追加するものやフィールド環境を変更するものなどを中心に42種のModを開発/配布している。今回取り上げたNatural Landscapes(4K)は『Fallout 4』の風景にリアルな質感をもたらすことを目的としたModだが、当Modの詳細ページにて氏は「自然の風景はできるだけバニラに忠実のまま、改善の余地がある部分にのみテクスチャを交換/拡張することを目指している」と述べている。たとえば、落ち葉の山のテクスチャはより写実的にするが、爆発の影響で飛び散ったであろう小枝や石、葉が散乱した地面の“汚れ”にはそれほど手を加えないといったものである。
また、4Kテクスチャを導入するにあたって、ほとんどの風景に関するテクスチャは置き換えられたが、ゴミの破片などのプレイヤーにとって目にとどまりにくい部分については質感を変更していないようだ。そして3種ある草のテクスチャにも変更を加えなかったようだ。これは氏の個人的な方針として、現時点では草を風景に含めず、小枝などの“自然の残骸”にのみ焦点を当ててテクスチャを変更することにしたという。ただし、氏は草のテクスチャについて、将来的に追求するかもしれないとも述べている。
前述した詳細からもわかるように、Natural Landscapes(4K)は、テクスチャの導入により『Fallout 4』のグラフィック全体を4K画質に引き上げるModというより、“自然の風景”をより現実に近づけつつも、世界観を大きく損なうことがないよう残すべき部分は残すといったSpiffyskytrooper氏のこだわりが詰まったModであるとうかがえる。また氏は、ボーナスModとして、岩をリテクスチャしたModであるNatural Rocksの配布もおこなっている。“環境が変われば行動が変わる”といった格言があるように、これらのModを導入することで『Fallout 4』の世界にも大きな変化がきたされることは間違いないだろう。なお2Kに対応したNatural Landscapes(2K)のテクスチャパックも配布されており、PCのスペック面で不安な人はこちらを選択することができる。