Respawn Entertainmentは6月4日、同社による基本プレイ無料のバトルロイヤルゲーム『Apex Legends』のバージョン1.2アップデートを配信した。アップデートの内容は限定モードの追加、アイテム配置の追加・変更、日本語ボイスの追加、多くのバグフィックスなど多岐に渡っているが(関連記事)、ライブサーバーがアップデートされてまもなくパッチノートに記載されていない変更がユーザーによって発見された。手持ちのモザンビークから落ちている他の銃に持ち替える時のモーションが、モザンビークを床に勢いよく投げつけるものへと変更されていたのである。
Characters now toss the mozambique in a fit of rage when switching it out for another weapon from apexlegends
https://twitter.com/2OPNerfOG/status/1136066839698653190
モザンビークは『Apex Legends』では最弱とされることの多い銃だ。ショットガンであるためアタッチメントをほぼ追加できず、威力が低い(胴体に15×3)にも関わらず装弾数は3である。近距離戦に使うにしても心許ない性能をしており、ユーザーからは「殴った方がマシ」「Mozamweak」などと散々な評価を受けている。しかし、Respawn Entertainmentはモザンビークを「ハズレ枠」として、特に上方修正などは行わないということを過去に示唆しており(関連記事)、ユーザー達の「モザンビーク弄り」はある意味公式公認のネタとなっていた。
今回のアップデートではモザンビークから他の銃へと持ち替える時に、キャラクターが気合の入った声をあげつつモザンビークを床に投げ捨てるモーションを取るようになった。パッチノートに記載されていないことからも、Respawn Entertainmentがモザンビークの人気(?)に乗っかったジョークアップデートであることは間違いないだろう。あるいは降下直後に一帯のサプライボックスを開けて回ってもモザンビークしか拾うことしか出来なかったプレイヤー達の怒りを、レジェンド達が表してくれるようにというRespawn Entertainmentによる計らいなのかもしれない。
https://twitter.com/mii_nea_dbd/status/1136135724544061441
『Apex Legends』ではチームメイトに向けて落ちている装備品などの位置を知らせることができるシステムが存在する。このPingシステムで、(誰も欲しがっていない)モザンビークの位置をチームメイトに教えた時のボイスである「モザンビークヒア」は完全にネットミームと化しており、『Apex Legends』をプレイしていなくてもこれだけは知っている人というのは多いではないだろうか。しかし、今回の1.2パッチでは日本語を含む各種言語のボイスが追加されたため、この「モザンビークヒア」をゲーム中に実際に聞く機会はなくなってしまった。残念なことではあるが、代わりに地面に投げ捨てることはできるようになったというわけである。
考えてみれば、専用のインタラクションを貰えるというのは中々贅沢な話ではある。モザンビークと同じくらい弱いとされていながらも、ユーザーや運営からネタにされることすらなく、ただひたすら「弱いだけ」なP2020が今頃どこかで歯噛みしているかもしれない。