周辺機器メーカーが「NINTENDO64」互換機の存在を明かす。オリジナルのカセットを挿し込め、HDMI接続可


アメリカの周辺機器メーカーHyperkinが、「NINTENDO64」の互換機を開発していることを、関係者がTwitterやYouTubeなどを介して明かしている。E3 2019にてその全容を公開するようだ。

とはいえ、現時点で公開されている映像だけでも、多くの機能が測り知ることができるだろう。「Ultra Retron」と呼ばれるこの互換機は、NINTENDO64のカートリッジを挿すことができるスロットがついており、前面には同ハードのコントローラーを接続できる独特な差込口も。差込口は4つ用意されており、画面分割の4人プレイも可能だろう。電源スイッチはオリジナルと同じくスライド式で、その右側にはリセットボタンを備える。懐かしのハードウェアを再現しつつ、全体的にサイズは小ぶりとなっている。

そしてハードウェアの背面にはHDMI端子が存在する。この部分が同互換機の最大の特徴だと言えるかもしれない。映像では、3Dスティックを備えたおなじみの三つ又コントローラーも確認可能。アナログ操作を可能とした独特の特徴を持つこのコントローラーも、互換機に付属して発売されるのだろう。コントローラーについては、デザイン・形状ともにオリジナルのものにかなり近い印象だ。

Hyperkinは、RetroN 5を代表に、これまで数々の互換機を開発してきた周辺機器メーカー。これまでにもNINTENDO64の互換機の開発を試みており、2017年12月にはHyperkinのシニア・アカウントマネージャーのRamon Navos-Moral氏が、液晶画面のついたNINTENDO64の互換機の存在をこっそりリークしていた。同互換機の開発優先度は、社内で38番目と低かったようで、結果的に同ハードウェアは未だ発売されていない(関連記事)。

任天堂はこれまでミニファミコンやミニスーパーファミコンをリリースしヒットさせてきたが、その次の据え置きハードとなるNINTENDO64については“ミニ”シリーズを発売していない。本家との競合を恐れたHyperkinが、任天堂がミニNINTENDO64を発表しない現状を見て、互換機のプロジェクトを前進させた可能性はあるだろう。前述したプロトタイプのように液晶モニタなどは備えていないが、シンプルな互換機能を持つだけでも一定の需要はありそうだ。

同互換機の発売時期や価格などについては現時点で不明。気になる方は、E3での同社の発表を待っておくといいだろう。