「死と珈琲」の群像劇『Necrobarista』Steam版が8月9日発売決定。スタイリッシュな3Dビジュアルノベル

『Necrobarista』Steam版が8月9日発売決定。死者が訪れる珈琲店が舞台となる、スタイリッシュな3Dビジュアルノベルである。『Necrobarista』の海外コンソール版は2020年発売予定と伝えられている。国内展開予定もあり。

オーストラリアのゲームスタジオRoute 59は5月16日、『Necrobarista(ネクロバリスタ)』のSteam版(Windows/Mac)が日本時間8月9日に発売されることを発表した。販売価格は14.99ドル。発表とあわせて最新のトレイラーも公開されている。同作はPS4/Nintendo Switch向けにも発売予定となっており、それらの海外発売時期は2020年と伝えられている。コンソール版の国内発売時期については未発表。なお国内パブリッシングを担当するのは、弊社アクティブゲーミングメディアが運営するPLAYISMだ。

『Necrobarista』は3Dグラフィックを用いて描かれるビジュアルノベル。開発元Route 59の拠点と同じオーストラリア・メルボルンにある珈琲店にて「死と珈琲」の群像劇が展開される。1日だけ現世に戻ることを許された未練ある死者たちが、最後のひと時を1杯のコーヒーと共に過ごそうと訪れる珈琲店だ。本作ではメルボルンの若者文化とともに、そうした死者たちの物語が描かれる。主人公は喫茶店のバリスタでありネクロマンサーでもあるマディ。店舗経営と同時に死者の鎮魂を行うことが彼女の仕事である。本作は国内外のさまざまなゲームイベントにて出展され、その特徴的なビジュアルや設定、ストーリーテリングの手法により各種メディアに取り上げられ、徐々に知名度を高めていった。

3Dグラフィックによるダイナミックなカメラワークやカットシーンが目立ち、テキストやUIにも刺激的な視覚演出が施されている。海外デベロッパーによる作品ながら、日本アニメ風のキャラクターデザインや映画的なカメラ割りなどの組み合わせは、国内市場でも注目を集めるきっかけとなっている。

プレイヤーは画面に表示されるキーワードを組み合わせることでシナリオを解放。店内を自由に歩き回れるセクションもあり、一人称視点のアドベンチャーゲームのように物語に関わる情報を集めることになる。ゲームシステム面では『極限脱出 9時間9人9の扉』から影響を受けているとのこと。こうして、さまざまな視点から死者たちの物語が描かれ、それらが交差し、プレイヤーの選択によりシナリオが分岐していく。

現在は通常のQA作業および内部ベータテストを進め、パフォーマンスを含むゲームの磨き上げにかかっている段階だという。ただし燃え尽きてしまわないよう適度なペースで制作を進めているとのことだ。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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