『スプリンターセル』開発元がSNSにて新作の存在をほのめかすもジョークと判明。 手の込んだ一連の流れにSNSユーザーは困惑


Ubisoftでクリエイティブディレクターを務めるJulian Gerighty氏が『スプリンターセル』シリーズの新作発表をほのめかすような発言をSNSへ投稿。最終的にその発言がジョークだと判明したことが波紋を呼んでいる。

『スプリンターセル』シリーズは情報技術による大規模テロを図る巨大組織などを相手に、アメリカ国家安全保障局における架空の秘密部署「サードエシュロン」に所属する主人公サム・フィッシャーが、暗視スコープなどの最先端ガジェットを用いつつミッションを遂行してゆくスニーキングアクションゲームである。

ことの経緯としては、現在『ディビジョン2』でもクリエイティブディレクターを担当するJulian氏が自身のツイッターにて、Ubisoftモントリオールでエグゼクティブプロデューサーを務めるdan hay氏、Roman Campos-Oriora氏らと共に、フランスのリヨンで次の『スプリンターセル』開発に取り掛かっていると示唆するような内容の投稿したことがきっかけとなる。続けてJulian氏は、“E3が待てない”とまで言及、トップ画像を暗視ゴーグルの画像に変更。Ubisoft PR担当者から「電話を切れ」というメッセージが届いた画像を投稿し、“漏らしてしまった”かのような言動を見せるなど、これからなにか始まるような予感を感じさせる一連の流れに、新作へ期待を寄せるユーザーからのコメントが多数寄せられた。

海外メディアIGNも、海外大手スーパーのウォルマートの商品リストによるリーク情報を絡めつつ、この投稿について取り上げている。昨年E3前に“漏れた”ウォルマートカナダのオンライン商品リストに『スプリンターセル』新作が記載されており、『Borderlands 3』や『Just Cause 4』などのゲームタイトルが未発表の時点で載っていたこと。そして、それらのタイトルの中に、後になって実際に発表されたタイトルが含まれていることから、『スプリンターセル』もその例外ではないのではないかといった考察がされたのである。

また、同じくUbisoftが2017年に発売した『ゴーストリコン ワイルドランズ』における追加コンテンツとして、『スプリンターセル』とのコラボミッションが実装され、主人公サム・フィッシャーが登場したことや、2017年のE3にて、UbisoftのCEOであるYvesGuillemot氏が、「開発チームはさまざまなことに取り組んでいる」と『スプリンターセル』新作に言及したこともあり(関連記事)、新作発表について信じられる材料が複数ある。

しかし、この件について、のちにIGNがUbisoftへ尋ねたところ、Julian氏の投稿は単なるジョークだったということが判明した。続けてUbisoftは、現時点で新作発表の予定はないとも述べたという。その後、Julian氏のツイッターは更新されておらず、トップ画像も元の画像に戻っている。

2013年に発売された『スプリンターセル ブラックリスト』がシリーズ6作目で最も直近の作品となり、今日まで約6年の歳月が経っている。そんな最中、新作を匂わせる情報を開発者がリークすることは、待ち焦がれるファンにとっては”冗談”で済まされないのかもしれない。E3が近い時期となれば尚更である。なお、Ubisoftの新作『ゴーストリコン ブレイクポイント』は10月4日に発売予定。E3における”もしかすると”を『スプリンターセル』に期待しつつも、こちらの作品についての新たな情報にも着目していきたい。