映画「ソニック・ザ・ムービー」のデザインが変更へ。製作側が折れる

実写映画「Sonic The Hedgehog」の監督を務めるJeff Fowler氏は、Twitterにて同映画のキャラクターデザインを変更する旨の発表をおこなった。製作側がついに折れた形だ。

セガの『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』をもとにした実写映画「Sonic The Hedgehog(ソニック・ザ・ムービー)」の監督を務めるJeff Fowler氏は、Twitterにて同映画のデザインを変更する旨の発表をおこなった。氏はまず、ファンのサポートと批判に感謝。その上で、ファンがデザインに満足しておらず、変えてほしいと願っていることは明らかだとコメント。デザインを変更すると発表した。映画会社Paramount Picturesとセガは、キャラクターをベストに作ることにコミットしているといい、できるだけ早く“修正する”とも言及した。

映画「ソニック・ザ・ムービー」では、宇宙最速で走るパワーを授かった青いハリネズミのソニックが、警官のトムとバディを組み、宿敵ドクター・エッグマンの恐るべき陰謀に立ち向かうべく、世界を股に繰り広げる冒険が描かれる。イメージイラスト公開時から注目を集めていたのが、そのデザインだ。やや筋肉質な身体つきに、妙に長い脚。原作のソニックと異なる印象を与えるデザインは、ファンの間でも物議を醸していた。

先日初公開された映像でも、その特徴は健在。さらに顔つきにもアレンジが加えられており、離れた目などが確認できる。5月3日時点でトレイラーには高評価27万に対し45万の低評価が投じられたほか、数々のアーティストが“ソニックらしさ”が出るように既存のデザインに工夫を加え、その投稿が人気を博すなど、現在のデザインに対する批判的な声が多く寄せられていた。

https://www.youtube.com/watch?v=FvvZaBf9QQI

映画「ソニック・ザ・ムービー」においては、イメージイラスト公開時から筋肉質なソニックが強調されていた。エグゼクティブ・プロデューサーのTim Miller氏も、「現実世界だったらどうなるか、本物の動物だったらどうなるかを本作に取り入れるうえで、最初のステップでした」と語っている。また「彼を現実世界に溶け込ませるうえで大切な要素ですし、これが彼を本物の生き物にしているのです」とそのデザインに込められたメッセージへのこだわりを語る

また昨年12月には公式Twitterでは「この話、そんなに注目を集めるようなことですか?」という一文をとともに「ワークアウトをしたらだめですか?」というプラカードを持った、ムキムキ脚の青ネズミの画像が投稿された。その下には「また来年」という文言、そして「脚をリスペクトして(RespectTheLegs)」というハッシュタグまでつけられている。これを挑発であると受け取ったユーザーも多かったようだ。

https://twitter.com/SonicMovie/status/1074853082159243264

発表当初から“ムキムキのソニック”を貫き続けてきた製作陣であるが、最終的には批判的な声に耳を傾け、デザインを変更するに至っている。なお映画「ソニック・ザ・ムービー」の海外上映時期は11月と定められており、残された時間はそう多くない。リプライ欄では「名探偵ピカチュウ」のコンセプトアーティストを務めるRJ Palmer氏が、「生涯のソニックファンですが、お話しませんか?」と持ちかけるなど、さまざまな方向からアプローチがかけられており、なんらかの変化がありそうだ。製作陣は、限られた時間でファンを納得させる「ソニック」を見せることができるのだろうか。

【UPDATE 2019/5/3 11:00】
映画「ソニック・ザ・ムービー」の国内上映時期が、2019年12月であると発表された。国内向けのトレイラーも公開されている。あわせて、本稿の映画タイトルも「ソニック・ザ・ムービー」へと変更。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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