『SEKIRO』の、とある初見殺しが話題に。「ウゥーー!!」と叫びながら突撃してくるアイツ

『SEKIRO』の、とある初見殺しが話題になっている。redditでは『SEKIRO』を遊ぶプレイヤーたちが体験や感想をシェアしているほか、海外ストリーマーたちがことごとく葬り去られていく様子をまとめた動画も公開されている。

フロム・ソフトウェア開発の戦国アクションアドベンチャーゲーム『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』(以下、SEKIRO)は、新規IPとして新しいゲーム体験を約束しつつも、フロム・ソフトウェアが手がけてきた『デモンズソウル』『ダークソウル』『ブラッドボーン』の作品群を継ぐタイトルとして発売前から期待を集めていた。そして宮崎英高氏がディレクションを担当した本作は、リリース初日にSteamの同時接続ユーザー数が10万人を突破。Metacriticのメタスコアは91点、ユーザースコアは8.2/10点(PS4版)とアクションゲームとして高い評価を得ている。

そしてソウルシリーズといえば、物陰に隠れた敵からの急襲、丸岩の罠、車輪スケルトン地獄といった初見殺しスポットが多々存在することでも有名。『SEKIRO』に関しては、初見で避けることが困難なトラップや敵の配置は控えめとなっている。そんな中、とある印象的な初見殺しが海外で話題に。ゲーム実況者たちがことごとく葬り去られ、予想外の出来事に叫ぶ、もしくは笑い出す様子が動画としてまとめられている。

※以下の動画・文章には本作の初見殺しポイントに関するネタバレが含まれています。これから本作をプレイする方はご注意ください

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=w9v1GpJfc4w

葦名城の本城から屋根上をつたって天守上階に向かう最中では、葦名の城を守る寄鷹の衆と遭遇する。屋根上での連戦に苦労した方も多いだろう。そしてその中盤あたりで、一体の寄鷹が「ウゥーー!!」という雄たけびとともに空からプレイヤーめがけて突撃してくる。印象的な登場の仕方をすることから、プレイ済みの方であれば記憶に残っていることだろう。ちなみに海外メディアのPC Gamerはこの寄鷹のことを「Woo Guy」と呼んでいる。

画面外、しかもこの地点にくるまで経験したことのない空からの急襲ということで、反応できずに大ダメージを食らう方が大多数かと思われる。急スピードで飛んでくるので、姿形を把握しづらく、そもそも敵による攻撃だと気づきにくい。上の動画でもゲーム実況者たちがことごとく寄鷹の突撃を食らい、突然の出来事に一瞬かたまる様子が確認できる。

一応、レベルデザイン上、寄鷹が反応して突撃を開始する前に、画面前方に凧の糸が見えるようになっている。細い一本道なので、前を向いて進んでいけば必ず目に入る。その糸を見て立ち止まり、上を向けば、寄鷹が凧に乗って待ち伏せしていることに気付くことができる。観察力を活かせば事前に察知して避ける余地はあるということだ。とはいえ、寄鷹が乗っている凧はかなり空高くを漂っており、不意打ちに気づくことは難しい。

Image Credit:redditユーザーCabGig

寄鷹の衆は、葦名一心お抱えの忍びとして葦名の城の屋根上を守る者たちである。凧に張り付いて外敵に睨みを利かせている寄鷹は、その職務を見事に全うしているといえるだろう。そうはいっても凧に張り付いて敵を待つ姿は海外ユーザーとしてはなかなかにシュールらしく、redditでは「あいつら、仕事好きすぎだろ」と茶化されている。

同スレッドでは「驚いて煉瓦をちびったよ」「瓦じゃなくて?」「はじめは、そういう演出なんだろう、攻撃はしてこない、なんて考えていたんだけど、誰がこのゲームをつくっているのか思い出したんだ。手遅れだった」「ソウルシリーズで起きる同系統のトラップはゆっくりと迫ってくるけど、あの野郎は速すぎる。ウサイン・ボルトだよ」といったコメントが見られ、初見殺しに引っかかりつつも楽しんでいることがうかがえる。

本作では死亡すると画面上に大きな赤字で「死」と表示される。redditでは、何度も繰り返し目にすることから、この漢字を覚えることができた!と話し合うスレッドも見られる

この初見殺しだけみると、なんとも無慈悲な作品であるように思えるかもしれない。確かにシングルプレイ用タイトルのため他プレイヤーに助けてもらうことができないし、パリィ(弾き)に慣れないと苦労する場面も多々ある。だが弾きの判定は甘め。長めのチュートリアルステージ、剣戟訓練用のNPC、一度死んでもその場で蘇られる回生システム、全てを失うわけではない控えめのペナルティ、多めのセーブポイント、鉤縄による緊急離脱など、寛容な側面も多い。プレイ中に過度なストレスを感じないようケアされているからこそ、「Woo Guy」の襲撃に対する反応も、怒りではなく笑いが勝っているのかもしれない。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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