『Halo: The Master Chief Collection』のPC移植が発表。『Halo』シリーズのメイン作品が、SteamとMicrosoft Storeにて順次リリースへ

マイクロソフトは3月13日、現在Xbox One向けに販売中のFPS『Halo: The Master Chief Collection』をPC向けに移植し、SteamとMicrosoft Storeにて2019年内に発売すると発表した。

マイクロソフトは3月13日、現在Xbox One向けに販売中のFPS『Halo: The Master Chief Collection』をPC向けに移植し、SteamとMicrosoft Storeにて2019年内に発売すると発表した。

本作は、2001年に初代Xbox向けに発売されたシリーズ第1作『Halo: Combat Evolved』からの、主人公マスターチーフの物語を追うリマスター作品集で、同作と『Halo 2』『Halo 3』『Halo 3: ODST』『Halo 4』を収録。さらに今回、多くのファンからの要望を受けて、『Halo Reach』をこのラインナップに加えることも発表されている。PC向けには、収録各タイトルのうち準備ができたものから順次個別販売していくとのことで、シリーズの前日譚に当たる『Halo Reach』が最初のリリースとして計画されている。

『Halo』シリーズは、人類が太陽系の外へと進出を果たした26世紀の世界を舞台にする作品で、主に人類と地球外生命体コヴナントとの戦いが描かれる。その人類側の先頭に立って戦うのが主人公のマスターチーフ。かつて存在した特殊部隊の唯一の生き残りで、高い戦闘能力を誇る兵士だ。物語の中心には、謎のリング状の惑星Halo(ヘイロー)が存在する。Haloが持つ力について、コヴナントは救済に繋がると考える一方、人類はすべての知的生命体に死をもたらす結果になると知り、激しい駆け引きへと発展する。『Halo』シリーズには数多くのキャラクターや種族が登場し、また一言にコヴナントといっても複数の種族からなっており、その中では複雑な関係が描かれる。壮大で奥深い物語はシリーズの大きな魅力のひとつだ。

『Halo: The Master Chief Collection』では、収録全作品合わせて67のキャンペーンミッションと、120以上のマルチプレイマップがプレイ可能となる。ゲームとしては、自動回復するシールドを持つFPSとなっており、アサルトライフルやショットガン、スナイパーライフルなど、さまざまな銃器が登場。倒した敵が落とす武器を使用することも可能で、コヴナントの武器は人類のものとはかなり異なる性能を持っている。またゲーム・ステージによっては、仲間の兵士と共闘したり、ワートホグと呼ばれる車両に乗って移動したり戦うこともある。

*マイクロソフトが放送した番組「Inside Xbox」にて今回の発表があった。出演した343 IndustriesのコミュニティマネジャーBrian Jarrard氏がピザを食べながら発表したことで思わぬ反響へと繋がる(後述)。

今回発表された『Halo: The Master Chief Collection』のPCへの移植は、『Halo』シリーズを専門に手がけるマイクロソフト傘下の343 Industriesが、『Gears of War』シリーズの開発に携わった経験を持つSplash Damage、そして『ライオットアクト 2』の開発元Ruffian Gamesと協力しておこなう。4K/HDRへの対応はもちろん、ウルトラワイド解像度にも対応予定。また、マウス・キーボード操作への最適化およびキーリマップの対応、FoVスライダーの実装などがおこなわれるという。

PCにおける『Halo』シリーズというと、RTSの『Halo Wars: Definitive Edition』や『Halo: Spartan Assault』『Halo: Spartan Strike』といったスピンオフ作品がSteamでリリースされており、Microsoft Storeでは『Halo 5: Guardians』の一部を切り出した『Halo 5: Forge』や『Halo Wars 2』が配信中だ。『Halo: Combat Evolved』と『Halo 2』もかつてPC版が発売されたが、『Halo: The Master Chief Collection』では両タイトル共リマスターされており、今回の移植は『Halo』シリーズのメインタイトルに触れてみたいと考えていたPCゲーマーにとって良い機会となるだろう。また、シリーズ最新作『Halo Infinite』はXbox Oneに加えPC向けにも開発中で、ふたたびマスターチーフをメインに据えた内容となる予定だ。マイクロソフトとしては、より多くのPCゲーマーをこの作品へと誘導したい狙いがあるのかもしれない。

ちなみに、今回の発表後343 Industriesには、多くの匿名の人物から大量のピザが配達されているという。『Halo: The Master Chief Collection』に関する何らかの発表をおこなうことはあらかじめ予告されており、同スタジオのコミュニティマネジャーBrian Jarrard氏は、前日に期待感を煽るかのようにピザの絵文字だけのツイートをしていた。そしてJarrard氏がピザを食べながらPCへの移植を発表したことで、歓喜したファンが同スタジオにピザをプレゼントしたのだと思われる。Jarrard氏は、次々に配達されてくるピザの写真を連投し、ファンに感謝の言葉を述べながら、「頼むからもうこれ以上ピザを送ってこないでくれ」と嬉しい悲鳴を上げている。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

Articles: 6789