クトゥルフ神話の影響受けるオープンワールドADV『The Sinking City』私立探偵の調査活動に焦点を当てた最新映像公開

 

ウクライナに拠点を置くインディースタジオFrogwaresは2月27日、現在開発中の探索型アクション・アドベンチャーゲーム『The Sinking City』の最新映像を公開した。本作は、作家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトが手がけた「クトゥルフ神話」の世界観から着想を得て制作されているオープンワールドゲームだ。

本作の舞台となるのは、1920年代のアメリカ・マサチューセッツ州に位置する架空の街オークモント。この街は水位上昇による浸水被害に見舞われているが、なぜ水位が上昇しているのか誰も原因がわからず、住民は疑心暗鬼になっている。そこで、この街を訪れた主人公の私立探偵チャールズ・リードは、謎を解くため調査を始める。

本作はチャールズの調査活動に焦点を当てて制作されており、今回公開された映像ではそのゲームプレイについて紹介されている。また、初めて披露される場面も多く見られる。本作の特徴のひとつとして、ゲームプレイ画面にプレイヤーを導く情報を一切表示しないことが挙げられる。つまり、たとえばクエストを受けるためにはどこへ向かい、誰と話せば良いのか、あるいは何を探せば良いのかといった手引きが表示されることはなく、プレイヤー自身が考え情報を集めながら行動する必要があるということ。開発元Frogwaresは、本作には楽な仕事は存在しないと述べている。もちろんマップは用意されており、任意の場所にマークを付けてコンパスに表示させたり、ファストトラベルに利用することも可能だが、ここにもゲームを進めるための情報はない。

では何を頼りにゲームを進めるのかというと、主人公チャールズが持つ手帳だ。現場で得た物証などはメニュー画面の手帳に集められ、ここでそれぞれの詳しい情報を確認できる。物証は簡単に見つかる物もあればそうでない物もあり、チャールズの能力を活かすことで発見できるかもしれない。チャールズは過去のある出来事によって精神状態が危うい状態にあり、凄惨な出来事や現実とは思えない現象を目にすると幻覚にとらわれてしまう。それでおぞましい光景を目にすることもある一方、特定の現場では発見した物証にまつわる過去の出来事が見えてくることもある。そこで詳しい情報を手に入れて、さらなる調査を進めるのだ。

また、オークモントには街にまつわるあらゆる情報が集められた場所もあり、映像では新聞社らしき場所を訪れ過去の新聞記事を検索している。ほかに図書館なども存在するようだ。ここでは調べる時期や対象の職業、記事項目や地域を指定することで、情報を引き出している。また、メニュー画面には「Mind Palace」と呼ばれる項目があり、ここで集めた情報を組み合わせ、導き出されるものを推理することが可能。これは、開発元Frogwaresがかつて手がけた『シャーロック・ホームズ 悪魔の娘』の「推理空間」を取り入れた要素とのこと。ただ同作とは異なり、『The Sinking City』においてははっきりと正誤が導き出されるわけではないそうで、やはり最終的には、オープンワールドのオークモント街にて足で稼ぐことが求められるようだ。

本作は、PCおよび海外PlayStation 4/Xbox One向けに2019年発売予定。Steamストアによると、日本語字幕に対応するようだ。また国内では、オーイズミ・アミュージオからPS4版が発売されることも発表されている(時期未定)。なお、以前はSteamおよび海外発売日は3月21日とされていたが、直近のプレスリリースやSteamストアでは2019年と表記が変わっている。この点について開発元Frogwaresにうかがったところ、現時点では「2019年予定」との回答があったため、おそらく延期となったようだ。これについて近く何らかの発表があるかもしれない。