インディースタジオRedCandleGamesは本日2月19日、『還願 Devotion』をSteamにて配信開始した。価格は1730円。日本語にも対応している。
https://www.youtube.com/watch?v=4B3Oz6YUXZI
『還願 Devotion』は、3Dホラーゲームだ。1980年代の台湾を舞台に物語が展開される。プレイヤーは、台湾のマンションの一室で暮らしていた3人家族が遭遇した出来事を追体験する。才能に恵まれた父と、表舞台から去り家を守る母と、ひとりの娘。3人家族は幸せに過ごしていたが、とあることをきっかけに、家庭の絆はどんどん“歪み”を見せていく。神様に救いを求めることで、関係にはさらなる綻びが生じる。プレイヤーは、そんな“地獄”の物語を見届けることになる。
本作は一人称視点型の3Dホラーゲームになっており、さまざまな謎を解きながら、かつて「幸福な家庭」と呼ばれたこの空間を、ライターを片手に探索する。ゲーム内にはさまざまな時間軸が存在しており、年月を選んでマンションを探索。時間の枠を超えて事件を調査する。台湾の文化と宗教を取り入れた世界、そして台湾伝統楽器を用いたサウンドを通じて物語が描かれる。マンションという閉所を舞台にしているだけあり、それぞれの部屋の作り込みは細かく、それぞれの人物の性格や生活が感じられるだろう。
RedCandleGamesといえば、台湾を学校にした2Dホラーゲーム『返校 Detention』を手がけた実績を持つ。同作は、プレイヤーをびっくりさせることで恐怖を煽る“ジャンプスケア”に頼らず、じわじわとプレイヤーを不安にさせる精神的恐怖を演出し高い評価を獲得した。『還願 Devotion』は、3Dへとビジュアルを変えながらも、その精神的恐怖は健在。今作もプレイヤーを驚かせる演出は存在するものの、それに頼った作品ではない。丁寧かつ陰鬱に作られた世界で、プレイヤーを不安に陥れていくのだ。
『返校 Detention』と同様に、心理描写によりと重厚な物語により、プレイヤーに恐怖とそして“苦しみ”を抱かせる『還願 Devotion』。3Dになったことで、その恐怖はスケールアップしているといえるかもしれない。本作もまた、当時の台湾文化を伝える資料などが充実しており、台湾への理解を深められるタイトルになっている。興味を持った方は、台湾産ホラーをプレイしてみてはいかがだろうか。
『還願 Devotion』は、Steamにて1730円で販売中だ。