テトリス・バトルロイヤル『TETRIS 99』Nintendo Switch Online加入者向けに無料配信開始。早速プレイし、そのシステムを紹介

 

任天堂は2月14日、「Nintendo Direct 2019.2.14」の中でパズルゲーム『TETRIS 99』をNintendo Switch向けに発表し、さっそく配信開始した。Nintendo Switch Online加入者特典ということで、価格は無料。開発は、アーケード向けの『テトリス ザ・グランドマスター』などを手がけた実績を持つアリカが担当している。

本作は、定番パズルゲームの『テトリス』にて99人対戦をおこない、対戦相手を攻撃して最後のひとり「テト1」になることを目指すバトルロイヤルゲームだ。なお、Nintendo Switch Online加入者特典であり、オンライン対戦専用ゲームでもあるため、プレイするには同月額サービスへの加入が必須となる。

『TETRIS 99』の基本的なゲームプレイは『テトリス』そのもの。上から落ちてくるテトリミノ(ブロック)をフィールドに積み、ラインを消していく。フィールドの一番上までテトリミノが積み上がってしまったらゲームオーバーだ。ハード・ソフトドロップの使い分けや、テトリミノを一旦保留して次のテトリミノから先に落とすホールドにも対応している。なお、テトリミノの移動は十字キーのみでおこない、左スティックは後述する別の用途に割り当てられている。対戦ゲームであるためか、スコア表示が無いことは特徴的と言えるかもしれない。

テトリミノのラインを消すことで対戦相手に攻撃でき、相手のフィールド下からブロックがせり上がってくる。ゲーム画面の左右には自分以外の98人のプレイヤーのゲーム画面があり、リアルタイムで進行している。そして左スティックを操作すると、任意のプレイヤーを攻撃対象に指定することができる仕組みだ。自分の攻撃で相手をゲームオーバーにさせると「K.O.バッジ」を入手し、これを獲得するごとに攻撃力が高まっていく。

また、手動で攻撃対象を選択しなくともオートで選択してくれる機能も用意されており、そのモード切り替えは右スティックでおこなう。モードの種類は、ゲームオーバーになりそうなプレイヤーを選択する「とどめうち」、K.O.バッジを多く持っているプレイヤーを狙う「バッジねらい」、自分を狙っているプレイヤーを選択する「カウンター」、そして無作為に選んで攻撃する「ランダム」の4種類だ。

テトリミノがフィールドの上の方まで積み上がっているプレイヤーは、ゲーム画面がピンク色になり見分けがつきやすくなっているが、「とどめうち」を選択しておけば手動よりも楽である。またK.O.バッジを入手しやすい戦略でもある。「バッジねらい」は、成功すれば一気に攻撃力を高めることができる一方、相手からは「カウンター」を狙われやすくなるかもしれない。「とどめうち」を続けていると、「バッジねらい」のプレイヤーの注意を引きやすくなるとも言えるだろう。なお、「カウンター」は2人以上の相手に同時に狙われていた場合、その全員に攻撃し返すことができる。

『TETRIS 99』は、任天堂が提供するゲームエンジン「NintendoWare Bezel Engine」を用いて開発されている。本作は、こうした大規模対戦も制作可能であることをサードパーティに示す意味合いもあるのかもしれない。

筆者もさっそく数戦プレイしてみたところ、まず自分を含め99人のプレイヤーが1画面の中で一斉に『テトリス』をプレイする壮観さには驚かされる。Nintendo Directにて告知され、無料配信開始されたばかりとあって、マッチングはスムーズ。少なくとも自分のゲームプレイには特にラグは感じられなかった。最初は対戦相手に構う余裕がなく黙々とプレイしていただけで、そこそこ上位には行けたものの、「テト1」を目指すにはやはり攻撃を使いこなすことが重要だと感じさせられた。

序盤から中盤はプレイヤー数が多く攻撃対象がばらけるため、ゲームプレイには余裕がある。その間は、それほど攻撃を意識しなくても問題ないが、K.O.バッジを求めて特定の相手に積極的に攻撃を仕掛けていくこともひとつの戦法だろう。ただし、K.O.バッジを多く持つことは自分が狙われるリスクもつきまとう。そしてゲーム終盤になると、攻撃を受けてブロックがせり上がってくる頻度が明らかに上がる。ここで攻撃操作にまで頭が回らなくなるか、厳しい状況の中でも効果的な相手を狙って攻撃を仕掛けられるかが勝利へのカギとなりそうだ。

『TETRIS 99』は無料で楽しめるため、Nintendo Switch Online加入者ならぜひダウンロードしてプレイしてみてはいかがだろうか。また、Nintendo Switch Onlineには7日間の無料体験も用意されているので、こちらで試してみてもいいだろう。