発売迫る『Anthem』開発陣がファンの多くの質問に回答。クロスプレイや恋愛要素、アイアンマンの追加要望などに答える

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オープン体験版が終了し、2月22日のローンチを待つのみとなったElectronic Artsの『Anthem(アンセム)』。その開発元BioWareのスタッフらは本日2月8日、SNS上でファンから質問を受け付け回答していたため、いくつかかいつまんで紹介したい。回答者は、本作のリードプロデューサーBen Irving氏、エグゼクティブ・プロデューサーMark Darrah氏、ライブサービス責任者Chad Robertson氏だ。

まず拠点の要塞都市フォート・タルシスについて、体験版ではゆったりした歩行速度に対する不満が聞かれたが、これは製品版の発売に合わせてスピードアップさせ、同時に移動操作の反応性やカメラについても改善を施す予定だそうだ。一方、遠征に出ずとも新たな装備などを試したり変更したりできるトレーニングルームのような施設の実装については否定している。

また、ミッション中にはロードをいくつか挟むことがある。これ自体は仕様として残るものの、製品版ではロード時間の改善が見込まれるという。ローンチに向けてはほかにも多数の改善を施しており、そうした取り組みはその後も長期的に続くと述べる。

PC版でのテキストチャット機能については、何度も議論を重ねた末、実装しないことにしたという

本作には、レンジャー・コロッサス・インターセプター・ストームの4種類のジャベリンが登場するが、将来的にはさらなるジャベリンを追加していきたいとのこと。ただ、タンクやヒーラーといった特定の役割に特化するようなジャベリンを用意する考えは持っていないそうで、カスタマイズを通じて攻撃・防御・サポートといった役割を持たせてほしいとしている。

そのジャベリンの見た目のカスタマイズについて、実在企業やイベントなどのステッカーを提供する考えはあるかと問われた際には、「続報を待ってほしい(Stay tuned…)」としている。本作は購入特典でレッドブルとコラボしており、そういった企業との何らかの計画があるのかもしれない。ちなみに、「アイアンマン」のアーマーを追加してほしいという声に対しては、「ディズニーと協議する必要があるだろう」とかわしている。

なお、コスメティクス要素にかかるコストについて、経済バランスについては絶えず調整を重ねているとのこと。すべて購入するにはそれなりの時間ゲームをプレイしなければならないが、プレイヤーに適正であると感じてもらえるよう取り組んでいるとしている。また、本作でのカスタマイズ要素はジャベリンにフォーカスしており、パイロットについてはあらかじめ用意されたスタイルを選択するのみ。パイロットのカスタマイズの拡大について前向きな回答はなかった。ちなみに、本作ではいかなるルートボックスも実装しないと改めて明言した。

クロスプラットフォームプレイへの対応を望む声に対しては、素晴らしいアイデアだと回答。ただ、具体的な計画については明言を避けた

ファンからは、遠征後にプレイの統計情報を見られるようにならないかという提案があり、ローンチ後になにかしら追加する計画があることを明かしている。そのほか、死亡時に自由にカメラを動かせる要素や、持ち替え可能な近接武器、ジャベリンのバイザーや飛行時のスラスターの色のカスタマイズについても、ローンチ後に追加する可能性を示唆している。またフォトモードも実装していないが、多くの要望を受けているとのこと。ただ、短期的な目標には置いていないとも回答しており、実装されるとしても少し先の話になりそうだ。またチームの人数を4人以上に増やすことについても、同じく短期的な目標としては考えていないとしている。

その4人チームを組む必要があるストロングホールドについて、ソロ(プライベートセッション)でプレイできるオプションは用意されるかという問いに対しては、短く「No」と回答。足りないメンバーをAIキャラクターで補充するような考えもないとしている。また、フリープレイについてもプライベートセッションを適用する計画はないとのこと。

チームプレイ中に、誰かが席を外してしばらく帰ってこない時の対策については、ローンチ時にはタイマーの改善か別の似た手法を用意するとのこと。メンバー内での投票にてキックすることについては、問題(Toxicity)を引き起こしかねないとして否定的な見方を示している。

本作はソロプレイする場合であっても、PS Plus/Xbox Live Goldへの加入が求められることが一部で話題となった。これについては、本作は本質的にマルチプレイゲームだと述べ、両サービスへの加入が必要だと改めて案内した

本作では、プライマーにて敵に4種類のいずれかの状態異常を引き起こし、デトネーターにて強力なコンボダメージを与えることができる。BioWareとしては、プライマー・デトネーターはギアに特化した要素として考えていたものの、将来的には武器・弾丸にて状態異常ダメージを与えられるようにするとのこと。ただし、この場合はコンボは発生しないという。

『Mass Effect』シリーズを含め、BioWare作品では登場キャラクターたちのロマンスはおなじみの要素のひとつ。ファンからの質問の中には「マティアスとのロマンスはありますか?」といったものもあり、現時点では用意していないものの技術的な障害はなく、要望が高まれば将来的に追加する可能性を示唆している。

『Anthem』は、ライブサービスとして長く運営していくことを目指しており、BioWare内部ではローンチ後を見据えたさまざまな計画が練られているようだ。それもあってか、ファンからのアイデアに対しては否定することなく、将来的な可能性を残すような場面が多く見受けられた。また製品版に向けては、具体的に挙げられていないものを含めて数多くの改善や調整が重ねられているとのこと。オープン体験版では、日本語設定にてプレイできない不具合があったが、これについても製品版では修正されているだろうと回答している。

『Anthem』は、PC/PS4/Xbox One向けに2月22日に発売予定。EA Access/Origin Access加入者は、1週間早い2月15日からプレイ可能となる。

【UPDATE 2019/2/13 16:30】
EA Japanは2月13日、本作のオープン体験版にて発生した、日本語設定ではゲームが開始しない問題について、製品版においては解決しているとあらためて案内した。

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