マレーシア発音楽アクション『NO STRAIGHT ROADS』PC/PS4向けに開発中。『FF15』のリードゲームデザイナーが手がける
マレーシア・クアラルンプールに拠点を置くインディースタジオMetronomikは1月31日、現在開発中の音楽アクション・アドベンチャーゲーム『NO STRAIGHT ROADS(ノー・ストレイト・ロード)』を紹介する映像を公開した。同スタジオとして初めての作品となる本作では、ゲームにおける音楽の可能性をいわゆる音ゲー以外にも広げること、そしてインパクトあるビジュアルを通じてさまざまな音楽のストーリーを語ることを目指しているという。
『NO STRAIGHT ROADS』の舞台となるのは、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の帝国「No Straight Roads」に支配されている街ビニールシティだ。プレイヤーは、この街の地下に暮らすインディーロックバンド「Bunk Bed Juction」のメンバーMayday(メイデイ)とZuke(ズーク)となり、帝国に所属するアーティストたちに戦いを挑む。敵対するアーティストにはクラブDJやポップアイドル、クラシックピアノの天才少女などが登場し、それぞれの個性的なステージ(舞台)にてプレイヤーを待っている。
本作は音楽を大きなテーマとしているが、そのゲームプレイの見た目は音ゲーというよりもアクションゲーム寄りとなっており、公式サイトでは『キングダム ハーツ』や『ニーア オートマタ』『デビル メイ クライ』といったタイトルが例に挙げられている。ステージ内を自由に駆け回り、ギターやドラムスティックを武器として攻撃を叩き込むのだ。また、ステージ上に配置されたオブジェクトの側で演奏をすると、音楽の力によって武器に変化させることができるという。一方の敵アーティストは、BGMのリズムに合わせて攻撃を仕掛けてくる。目で見てから対応するというよりも、音楽を感じながらプレイすることが求められるゲームプレイとなりそうだ。またゲーム内の音楽は、プレイヤーのパフォーマンスによって曲調を変えていくとのこと。
主人公たちの拠点である地下の下水道には複数の部屋があり、武器のカスタマイズや、スキルツリーのアンロック、またどれだけのファンを獲得しているのかを確認できる。上の映像によると、スキルは近接攻撃や遠距離攻撃、オブジェクトの武器への変形に関する項目があり、ファンの獲得数に応じてアンロックできるのかもしれない。そして準備完了となれば、帝国のアーティストたちの広告で溢れるビニールシティへと繰り出し、街を探索して次のボスと戦うのだ。
なお本作のBGMには、『LIGHTNING RETURNS:FINAL FANTASY XIII』や『ソニックマニア』などに携わったFalk Au Yeong氏や、『Cytus II』に参加したJames Landino氏やAndy Tunstall氏など多数のアーティストが楽曲を提供し、それぞれの曲には3つの音楽ジャンルのパターンを用意しているとのこと。本作ではゲームプレイと音楽が密接に関わるため、開発者とアーティストとで議論を重ねながら取り組んでいるそうだ。
*開発スタッフらが本作を紹介する映像。日本語字幕に対応している。
開発元のMetronomikは、スクウェア・エニックスにて『ファイナルファンタジーXV』のリードゲームデザイナーなどを務めた経歴を持つWan Hazmer氏と、『ストリートファイターV』のコンセプトアーティストDaim Dziauddin氏が2017年に設立したスタジオで、ほかにも著名タイトルに携わったスタッフが在籍しているようだ。『NO STRAIGHT ROADS』は、PC/PS4向けに2019年春発売予定。上の映像のように本作は日本語でも紹介されており、昨年の東京ゲームショウにも出展されていたため、国内発売にも期待できそうだ。