ハト格闘ゲーム『Pekken』のプロトタイプ映像によりSNSが賑わう。「はーとふる彼氏」とのコラボもほのめかす

ハト同士で戦うハト格闘ゲーム『Pekken』のプロトタイプ映像が公開。製品化が決まっているわけではないが、1万RTされたら本格的に開発を進めると宣言したり、ハト恋愛シミュ『Hatoful Boyfriend』とのクロスオーバーに思いを馳せたりと、開発陣は茶目っ気たっぷり。

実験的なアドベンチャーゲーム『Stories Untold』で知られるスコットランドのインディースタジオNo Codeの開発メンバーが、『Pekken』というゲームのプロトタイプ映像をTwitter上に投稿したことで話題を呼んでいる。『Pekken』は、ピジョン(ハト)と『鉄拳』を組み合わせたような名前からもわかるように、ハト同士で戦う格闘ゲームである。映像では、ハトが自らのくちばしや羽を使って他のハトを攻撃している様子が確認できる。投稿主であるNo Codeの創設者/クリエイティブ・ディレクターJon McKellan氏によると、『Pekken』は「ハトをテーマとした、PS1スタイルの格闘ゲーム」とのことだ。

https://twitter.com/jon_NoCode/status/1089582641521803266

同スタジオは新作『Observation』の発売を2019年春に控えている。同作は宇宙ステーションのAIとしてさまざまな設備・ツールを操作し、突如失踪したクルーたちの謎を追うSFスリラーだ。No Codeはまだ『Observation』を開発中であり、現時点で『Pekken』の開発に本格的に着手しているわけではない。あくまでも週末の短期間で作られたプロトタイプなのである。とはいえ、「1万リツイートされたら、『Observation』の完成後に『Pekken』を開発する。約束するよ」と語っていることから、製品化される可能性がないわけではなさそうだ。

本稿執筆時点(1月29日14時)でのリツイート数は9340件。『Observation』の販売元であるDevolver Digitalが「はは、これは作ることになりそうだね」とリプライしているように、1万リツイートはかなり現実味のある数字と思われる。なおMcKellan氏はDevolver Digitalに対し、1万リツイートを達成したら「君たちがパブリッシュしないといけないんだよ」と返答するなど、茶目っ気たっぷりのやりとりが続いている。

またMcKellan氏は、Devolver Digitalがパブリッシングを担当している、『はーとふる彼氏 〜希望の学園と白い翼〜』の英語リメイク版『Hatoful Boyfriend』とのクロスオーバーの機会についても考えているよと冗談交じりに述べている。『Hatoful Boyfriend』はハトと恋愛するシミュレーションゲームである。格闘ゲームと恋愛ゲーム。ジャンルは異なれど、「ハト」という共通の題材を扱った奇作同士のクロスオーバーが実現すれば、大いに盛り上がることだろう。

なおMcKellan氏のもとには『Pekken』をプレイしたいという連絡が殺到しているようで、「ゲームのコピーが欲しいと連絡してくれた方へ。まだ一般向けに公開してよいレベルではないのですが、皆様のもとにお届けしますよ」とコメントしている。

https://twitter.com/jon_NoCode/status/1089835823581855744

No Codeが2017年に発売した『Stories Untold』は、クラシックなコマンド入力型のテキストアドベンチャーながら、数多くのトリックが仕込まれた独創的なストーリーテリングにより高い評価を得た。『Observation』もシリアスなスリラー作品として期待されている。仮に『Pekken』の製品化が実現すれば、同スタジオにとってかなり異色の作品となるだろう。

※2018年10月に公開された『Observation』アナウンストレイラー

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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