アメリカの12月ゲーム売り上げ公開。『スマブラSP』が独占タイトル発売月の売上史上最高数字を記録するなど任天堂が存在感見せる

 

アメリカの調査会社NPD Groupは1月22日、同国での2018年12月の調査結果を公表。その中のゲーム関連の売り上げについて、海外メディアVentureBeatなどが報じている。それによると、アメリカでの昨年12月の総売上は34億ドル(約3730億円)で、前年同期比で2パーセント上昇。NPD Groupがこれまで調査した12月の売り上げとしては、2015年当時を超える過去最高を記録したという。ハードウェアとソフトウェアへの消費は減少したものの、周辺機器などの売り上げアップがこれに寄与したとしている。具体的には前年同期比29パーセントアップの過去最高を記録しており、ゲームコントローラー、特にNintendo Switch Proコントローラーがもっとも売れたとのこと。

そして以下が、昨年12月のアメリカでの売り上げ金額トップ10タイトルである。なお、これは小売店でのパッケージ版の売り上げと、パブリッシャーから提供されたダウンロード版の売り上げデータをもとにしているが、任天堂とActivision Blizzardが手がけたタイトルのダウンロード版の売り上げは含まれない。

1: 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL
2: Call of Duty: Black Ops 4
3: Red Dead Redemption II
4: Battlefield V
5: NBA 2K19
6: マリオカート8 デラックス
7: Madden NFL 19
8: スーパー マリオパーティ
9: ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ
10: Marvel’s Spider-Man

このトップ10リストで際立つのは任天堂タイトルの強さだろう。前述したように、ダウンロード版の数字が含まれていないにも関わらず、4タイトルも上位にランクインしている。NPD GroupのアナリストMat Piscatella氏によると、1位に輝いた『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』は、シリーズの中でこれまで最高を記録していた『大乱闘スマッシュブラザーズX』と比べて70パーセント以上多い売り上げとなり、またプラットフォーム独占タイトルの発売月の売り上げとして史上最高となったという。ちなみに、これまでは『Halo 3』と『Halo Reach』が同率トップだった。

また2018年全体の売り上げでは、1位から『Red Dead Redemption II』『Call of Duty: Black Ops 4』『NBA 2K19』『Madden NFL 19』という順になっており、これらのタイトルは12月でも好調だったことがわかる。そして、同月に発売されたばかりの『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』は年間5位に食い込んだ。

なお、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』の販売本数としては、アメリカでの発売から11日間で300万本を突破(NPD Group調べ)。ダウンロード版を含む全世界での販売本数は、発売から1週間で500万本を超えたことが任天堂から発表されていた。これは任天堂のコンソール向けタイトルとして史上最速だったという。同作の好調さは、アメリカにてNintendo Switch Proコントローラーがよく売れたという事実とも無関係ではないだろう。

ハードウェアの売り上げについても公表されており、それによるとアメリカの昨年12月の1位はNintendo Switch。12月の売り上げとして、Wiiが2009年に記録した売り上げを超え史上最高に達したとのこと。Nintendo Switchは年間の売り上げでもトップに立ち、PS4の2015年の記録を塗り替えた。冒頭で12月のハードウェアの売り上げは減少したと述べたが、通年ではいずれのプラットフォームも昨年から増加し、合わせて8パーセント増を記録したとのことである。