高難易度グラインドレース『FutureGrind』Steam/海外PS4・Switchにて発売。タイヤとレールの色を合わせゴール目指す

カナダのインディースタジオMilkbag Gamesは1月23日、スタントレースゲーム『FutureGrind』をSteamにて発売した。『FutureGrind』では、グラインダーと呼ばれる特殊なバイクに乗り、空中にレールが設置されたコースのゴールを目指す。

カナダのインディースタジオMilkbag Gamesは1月23日、スタントレースゲーム『FutureGrind』をSteamにて発売した。価格は1980円。なお、海外ではNintendo SwitchとPlayStation 4向けにも発売されている。

『FutureGrind』は、グラインダーと呼ばれる特殊なバイクに乗り、空中にレールが設置されたコースのゴールを目指す1人プレイゲームだ。バイクには2本のタイヤが付いており、車体部分を軸に前輪と後輪を入れ替えるようにクルクルと回転させることができる。コース内には、赤色と青色(コースによってこの2色の組み合わせは異なる)のレールが設置されており、バイクのタイヤもそれぞれ赤色と青色をしている。ゲームプレイではこのレールの上を走行するが、接地したタイヤの色とレールの色が同じでないとミスになる、というのが本作の基本ルールである。そのため、2本のタイヤを回転させてレールの色に合うよう調整し、片方のタイヤだけを接地させて走行する。

操作は、タイヤを回転させる左右の入力と、ジャンプボタンのみ(2段ジャンプ可能)。コースのレールは途切れ途切れで、時に大きなギャップもあるためジャンプで飛び越えるのだ。レールとタイヤの色を合わせるだけというと簡単そうに聞こえるかもしれないが、不規則なレールや色の並び、また複数のレールが上下に接近して配置されていたり分岐していったりと、操作ミスを誘発しやすい。さらに、本作ではゴールするだけではなく、技を決めてスコアを稼ぐ要素もあり、これを追求すればさらに難易度が増していく。

技の種類は大きく分けて、ジャンプした空中でタイヤを何回転させたか(フリップ)と、タイヤがどのようにレールに接地しているか(グラインド)の2種類。フリップは、もちろん多く回転させれば高得点となり、技としては前回転と後回転に分けられる。欲張って回しすぎると、着地した際にレールの色と合わずミスになることもあるだろう。

グラインドは、シンプルにレールの上に乗って走行するマニュアル、タイヤをレールに引っ掛けて吊り下がるハンググラインド、ジャンプボタンをホールドしてレールの下に吸い付くようにして進むアンダーグラインド、そしてジャンプボタンをホールドして逆ハンググラインドをおこなうプッシュグラインドの4種類があり、持続距離によってスコアが伸びる。マニュアルはもっとも基本的な技だが車体がフラフラと不安定で、もう片方のタイヤがレールに接触してしまわないよう、左右入力でバランスを微調整しなければならない。ほかの3つは色を合わせる操作と技に入るタイミングに気を使い難易度が高めであるものの、うまく活用することでプレイの幅が大きく広がる。

技を決めて次のレールに移ってまた技を決めてというのを繰り返すたびにコンボ数が増え、スコアアップに繋がる。ただし注意したいのは、コース内に接地された白色のレールだ。このレールはどちらの色のタイヤで接地してもミスにはならない代わりに、コンボが途切れてしまう。高得点を狙うなら、上手くタイミングをとって必ず飛び越していきたいところである。

本作では色覚特性の異なるプレイヤーのために、2色それぞれを自由に設定できるオプションも用意している

コースは30種類以上収録されており、順にプレイしてアンロックしていく。その中ではスポンサーからコンタクトを受け、特定の技を決めてからゴールするようミッションが与えられる。コース上にはさまざまな仕掛けがあり、たとえば触れるとバウンドするオーブや、触れたタイヤの色が変わるゾーンなど。オーブもまたタイヤと色を合わせる必要があり、点で接触するため向かってジャンプするタイミングも重要だ。先に進むほどコースレイアウトも仕掛けも複雑になり、瞬時の判断と繊細な操作が求められる。

またスポンサーからは新たなバイクが与えられることもあり、たとえば片方のタイヤが車体と一体になっているスタイルや、ジャンプの高さはないが3段ジャンプまで可能なタイプ、あるいはレールに触れるたびに色が交互に変わる片方のタイヤだけで走行しなければならないものなどがある。なお、それぞれのバイクはコースに紐づいており、自由に乗り換えられるわけではない。

『FutureGrind』は、レールとタイヤの色を合わせるというシンプルなルールにて、何度もミスしながらコースを覚え、スコアを高めていく挑戦しがいのあるゲームプレイを実現している。そのため、いつでもすぐにリプレイできる仕様はありがたい。また、ハイスコアのアップロードはできないが、ゲームスピードを落としたり、色が不一致でもミスにならないイージーモードも用意されており、誰でも先のコースへ進めるよう配慮されている。ゲームを進める中では、スポンサーではない人物からもコンタクトを受け、謎めいた物語が展開していく。

開発元Milkbag Gamesは、Owen Goss氏とMatt Rix氏の2人だけの小規模スタジオだ。そのため本作は現時点では英語対応のみ、そしてコンソール版は欧米のみのリリースとなっている。ただ、弊誌の取材に対して日本でも発売したいとコメントしていたため、近い将来実現することを期待したい。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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