海外インディーゲームファンが、サービス終了した「Xbox LIVE インディーズ ゲーム」のコンピレーション作品を現行コンソール向けに発表

Indie Gamer ChickことCathy氏は1月21日、複数の「Xbox LIVE インディーズ ゲーム」向けタイトルをセットにしたコンピレーション作品『Indie Gamer Chick Collection』を、現行機向けに発表した。

インディーゲームのレビューブログを運営するIndie Gamer ChickことCathy氏は1月21日、複数の「Xbox LIVE Indie Games(Xbox LIVE インディーズ ゲーム)」向けタイトルをセットにしたコンピレーション作品『Indie Gamer Chick Collection』を発表した。数々のインディーゲームの移植を手がけるRatalaika Gamesと協力し、Nintendo Switch/PlayStation 4/Xbox One向けに、2019年後半もしくは2020年前半に発売する。

https://twitter.com/IndieGamerChick/statuses/1087127754137423872

Xbox LIVE Indie Games(以下、XBLIG)とは、Xbox 360向けにかつて存在していたダウンロード専用ゲーム販売プラットフォームのことで、開発者はマイクロソフトが提供していたゲーム開発環境XNA Game Studioを使用してゲームを制作・販売できた。『LIMBO』や『Super Meat Boy』『FEZ』など数多くの名作を送り出したXbox LIVE Arcadeとは異なり、ゲームを販売するにあたってパブリッシャーやレーティングの取得を必要とせず、参入ハードルが非常に低く設定されたのが特徴で、玉石混交のマーケットへと成長する。そして世代がXbox Oneへと移り変わり、またXNAが開発終了したことでXBLIGは2017年にサービスを終了。その8年の間に生まれた約3400タイトルもすべて販売終了となった(関連記事)。

Indie Gamer Chickは、運営するCathy氏が自ら購入したゲームのレビューを書く個人ブログで、当初からXBLIGの作品を数多く取り上げ、その後もインディーゲームにフォーカスしてきたことで多くのファンを獲得してきたサイトだ。XBLIGのサービス終了を受け、これまでにも対応タイトルのPCなどほかのプラットフォームへの移植を求める声を上げてきたが、今回自ら旗振り役となって取りまとめをおこなうこととなった。

*『Cthulhu Saves the World』などのRPGをXBLIG向けに制作したZeboyd GamesのRobert Boyd氏が、本作に協力する旨をコメント。

気になる収録タイトルについてはまだ選定中とのこと。ただ、すでに多くの開発者から了承を得ており、MonoGameを使用した移植作業を始めているため、今回発表する運びとなったという。最終的に50人の開発者がOKと言ってくれれば、50本のゲームを収録することになるだろうとしており、収録数についてはまだ流動的なようだ。なお、『Indie Gamer Chick Collection』と名付けられているが、あくまでXBLIGの作品を後世に残すためのプロジェクトであるため、Indie Gamer Chickにてレビューしたタイトル以外も考慮に入れているとのこと。ただし権利的な問題からか、Xbox 360のアバターを利用したゲームは一律除外される。また、Cathy氏はレビュアーとしての自らのポリシーから、本作から収益を得ることはないともコメントしている。

XBLIGでは、高い評価を得たユニークなゲームや、売り上げにも恵まれたタイトルが生まれた一方で、参入ハードルが低いがゆえに未熟な作品やクローンゲームも多く見られ、これらが混ぜ合わさった独特の雰囲気がある意味魅力と言えるプラットフォームだった。Cathy氏は、『Indie Gamer Chick Collection』は1回限りのプロジェクトだと述べており、どのようなラインナップをもってXBLIGの魅力を各プラットフォームに届けるのか興味深い。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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