PS4『OVERKILL’s The Walking Dead』国内発売が無期延期。発売にむけ十分なクオリティを担保できず

スパイク・チュンソフトは本日1月18日、PS4版『OVERKILL's The Walking Dead』の国内発売を無期限延期すると発表した。海外パッケージ版を販売する505 Gamesは、本作のクオリティを十分に担保できないことを理由としてあげている。

スパイク・チュンソフトは本日1月18日、PlayStation 4向け『OVERKILL’s The Walking Dead』の国内発売を、無期延期すると発表した。同作は2月7日に発売予定だったが、発売日は一旦未定となる。『OVERKILL’s The Walking Dead』はPS Storeなどで予約販売中であるが、当初の発売日2月7日には、発売されないだろう。

スパイク・チュンソフトによると、海外パッケージ版を発売する505 Gamesは、2月に十分なクオリティをもってパッケージ版を発売することが不可能であると判断したという。発売日は、十分なクオリティが担保できる目処がたち次第、報告されるとのこと。

『OVERKILL’s The Walking Dead』は、Starbreeze Studios傘下のOverkillが開発を手がける、協力プレイ対応FPSゲームだ。Robert Kirkman氏の人気コミック「The Walking Dead(ウォーキング・デッド)」をベースにしており、最大4人までのオンラインマルチプレイに対応している。アメリカの首都ワシントンD.C.を舞台に、大量のウォーカーがうろつく世界で、プレイヤーはAidenやHeeather、MayaにGrantといった4名のキャラクターを選び生き抜くことを目指す。

同作は、『Payday』シリーズを手がけるOverkillが開発するということで、大きな期待が寄せられていた。昨年11月にSteam版が発売されたが、期待されていたほどセールスが伸びず、流動資産の不足によるStarbreezeの経営破綻が報じられ、会社の再建に取り組んでいることが明かされていた(関連記事)。そうした状況にともない、Overkill Softwareを成功へと導いてきたCEOのBo Andersson氏と、Kristofer Arwin氏がともに役職を退任および退職し、副代表であるMikael Nermark氏が再建を進めている。

505 GamesはStarbreezeからコンソール版販売のライセンスを1000万ドル(約11億円)で購入していた。Starbreezeはこのライセンス料を来期の収入として計算していたが、結果的にはコンソール版(発表されているのは国内のみ)の発売は先送りになるようだ。505 Gamesのこぼしたクオリティという文言については、具体的には何を指すかは不明。本作の評価は、レビュー集積サイトMetacriticのスコアは52、Steamレビューステータスは「賛否両論」とあまり芳しくない。また本作はシーズン制が採用されており、現在のシーズン1は10種類のエピソードを収録。6000円強の通常版は、シーズン2のアップデート込みでこの価格である。現在シーズン2はエピソード2まで配信されているが、エピソードは9まで存在する。そちらの配信の見通しが、関係している可能性はあるかもしれない。

いずれにせよ、発売準備を進めてきたスパイク・チュンソフトにとって、一連の騒動は気の毒な話だろう。予約販売も開始されているコンソール版『OVERKILL’s The Walking Dead』が、無事発売されることを願いたい。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

記事本文: 5194