極寒オープンワールドサバイバル『The Long Dark』 ストーリーを大きく強化するアップデート配信。没入感を高めるため、一部を作り直し
インディースタジオのHinterland Studioは12月18日、Steamにて販売中のオープンワールド・サバイバルゲーム『The Long Dark』向けにアップデートを配信し、ストーリーモードのエピソード1・2を「REDUX」バージョンに更新した。本作は、昨年8月の正式リリースのタイミングでストーリーモードを実装。現在はシーズン1「WINTERMUTE」として予定している5つのエピソードのうち、最初の2つがプレイ可能となっているが、それらを作り直したのがREDUXバージョンである。
エピソード1・2のREDUXバージョンについては、今年2月の時点でアナウンスされていた。非常に高い評価を得てセールスも好調な本作だが、ストーリーモードについては、サバイバルモードと比較して自由度の低さが目立つミッション構造や、ボイス対応がカットシーンのみであることなどについては不満を示す意見も多かった。ミッション構造については、開発元はもともとエピソード3から自由度を高めていく計画だったが、ファンの意見を受け考えを改めたという。そして、エピソード3以降の基盤を強固なものにするためにも、エピソード1・2をオーバーホールするに至った。
変更点としては、まずカットシーンを含めすべて1人称視点でゲームが展開するようになり、またカットシーン自体も作り直しているとのこと。そして、ダイアログはすべて書き直され、フルボイス対応のため音声の再収録もおこなわれている。エピソード1から2にかけて語られるストーリーの流れそのものについては変更はないが、ナラティブコンテンツとしてより磨きをかけるため、物語に絡む周辺要素や導入部分、ロケーションなどに新たなものが用意された。
そしてミッション構造については、やはり自由度を高める方向で調整が加えられた。もちろん、ストーリーを進める上で避けて通ることのできないミッションなど、リニアな要素はどうしても存在するものの、物語の流れを維持することに注意を払いながら、サイドコンテンツを適宜選択制に変更したり、何度でもプレイできるようにするなどの調整がおこなわれた。またミッションの内容については、オープンワールドを探索する楽しみは残しつつ、もと来た道を何度も引き返すような要素を減らしたり、弾薬を入手できる機会を増やすなどの改善が施されている。不評だったエピソード2のクマ狩りミッションについても手が加えられている。
なお、このエピソード1・2のREDUXバージョンは、これまでのバージョンとはセーブデータの互換性がないため、進捗状況を引き継ぐことはできない。仕様としては、エピソード2をクリアした状況のままREDUXバージョンをプレイせずにいた場合は、エピソード3は配信と同時にアンロックされるとのことだ。エピソード3は、もともとREDUXバージョンと同時配信される予定だったが、2019年へと延期されている。これは、今年9月のカプコン・バンクーバースタジオの閉鎖を受けて、本作の開発元Hinterland Studioがレイオフされた人材を雇い入れたことや、カプコンのモーションキャプチャースタジオを購入したことに起因する。これら新たなタレントや設備を活かしてエピソード3の体験に磨きをかけ、さらなるコンテンツも追加するため、この12月の配信には間に合わなかったとのことである。
今回のアップデートでは、サバイバルモードへのクラフトアイテムやチャレンジなどの追加、またUIの調整やバグ修正もおこなわれている。詳しいアップデート内容については、公式サイトのパッチノートを確認していただきたい。