ただ「山になる」だけのゲーム『Mountain』大型アップデート実施。プレイヤーとなる山がさらに美しく変化


個人開発者David OReilly氏は、現在Steam/itch.io/iOSにて配信中の『Mountain』にて大型無料アップデートを実施した。バージョン2.0となる今回のアップデートでは、シェーダの改善と最適化、雲表現および環境効果の改修などにより、グラフィックの大規模なアップグレードがはかられている。

ゲームシステムやデザインには大きな変更はないが、新しく木々が生え、鳥や蝶が飛ぶなど賑やかになり、さらに美しい『Mountain』が楽しめるようになった。アーティファクトモードやシークレットモードなども追加されている。細かい変更点は以下のとおり(パッチノートはiOS版を準拠):

・山の即死を修正
・新しいインタラクティブシステムの触覚フィードバック
・新しいデバイスへの多くのUI +テキスト修正
・共有ボタンの改善
・異なる山のタイプ
・改良された山の形と外観
・新しい色補正システム
・新しい雲の表現と改訂された環境効果
・すべてのシェーダの改善と最適化
・フローラシステムを修正、より多くの樹木や植物をより良い配置で生成
・樹木および植物の品種の追加、植物および樹木の動作の改良
・鳥と蝶の追加+ホタルの改良
・音楽キーボードは格納可能な要素になりました
アーティファクトとシークレットモードの追加
・多くの詳細な修正、最適化

『Mountain』は、ただ単に「山」となるという、シミュレーターともいえる作品。プレイヤーは時間経過と共に姿を変えていく山を、ただ見守るだけ。ゲームを開始すると、最初に謎めいたお題を与えられ絵を描いたのち、突然3Dグラフィックスの山が登場する。同時に、ゲーム側から「君は山だ。君は神だ」と告げられ、その山を見守り続けることになる。ゲーム内では、キーボードの特定のキーを叩けば音を流したり時の流れを早くできたり。あるいは、山に落下してくるオブジェクトの位置を変えたりとすることができる。時には、プレイヤーの行動や現在の山の環境に基づき、画面左上に「この優しい日を見ている」といった示唆的なメッセージが表示される。

こうした要素が存在するものの、基本的には自身の分身である山を見つめるだけ。特にクリア目的やチャレンジングな要素は用意されていない。プレイヤー自身に遊び方を委ねる哲学的な作品性、そして98円という絶妙な値段設定により、一部ユーザーにカルト的な人気を博した。今回のアップデートは、ゲームのコアとなる「山」の外観を大きく変化させるという、大規模な変更が加えられている。本作には、キーボード入力を組み合わせてイベントを起こすことができたり、幅広い実績が解除できたり、ちょっとしたやりこみ要素や隠し要素も用意されている。新しく美しくなった『Mountain』を、これを機に遊んでみてもいいだろう。