『sayonara Wild Hearts』Nintendo Switch向けに発表。失恋により宇宙を歪めた女性が、ポップソングをかき鳴らしハイウェイを行く

パブリッシャーAnnapurna Interactiveは、インディー開発スタジオSimogoが手がける『sayonara Wild Hearts』をThe Game Awards 2018にて発表した。 失恋をしたことで宇宙を歪ませた女性が、調和を取り戻すためにハイウェイを進むという、かなり変わった設定の作品だ。

パブリッシャーAnnapurna Interactiveは、インディー開発スタジオSimogoが手がける『sayonara Wild Hearts』をThe Game Awards 2018にて発表した。 プラットフォームはNintendo Switchで、2019年中の発売が予定されている。

軽快なヴォーカルのポップソングが流れる中、サイケデリックなビビッドカラーで描かれた世界を仮面の女性が疾走する……。『sayonara Wild Hearts』は、ポップでハイテンションなPVと共にThe Game Awards 2018にて突如発表された。「Pop Album video game」と称される本作は、素晴らしいポップミュージックを聴いているときの幸福感、あるいはオールドライクなアーケードゲームにあったシンプルでありながらスリリングな体験、そういった感情を味わえるようなアクションゲームとなっている。

本作の開発は、これまでスマートフォン向けのゲームを主に製作してきたスウェーデンのインディースタジオSimogoが行っている。重厚なストーリーを持つホラーゲーム『Year Walk』から、超アブストラクトなパズルゲーム『SPL-T』まで、幅広いジャンルで良質なゲームを作り続けてきたスタジオであり、いずれのゲームもサウンド面において高い評価を受けていることが特徴だ。『sayonara Wild Hearts』はSimogoが最初からコンソール展開を念頭に置いて開発した初めてのゲームであり、4年の開発期間を経てこうして日の目を見ることとなった。本作はエレクトリックポップ、ダンス、アニメ、ファッション、アーケードゲーム、サブカルチャーなど、開発チームの大好きな「ポップカルチャー」のエッセンスをミックスして生まれたそうだ。本作の開発に至った経緯や詳しいゲーム内容などはSimogoの開発ブログにて述べられている。

本作の主人公となるのは、失恋を経験したある女性。彼女の心のひずみは、宇宙のバランスまでをも歪めてしまった。ハイウェイの上で彼女は、仮面をつけバイクにまたがるもう一人の自分「The Fool」を見つける。プレイヤーは「The Fool」を操作し、エキセントリックな街やエレクトリックな砂漠などを疾走する。彼女の邪魔をする「Little Death」とその仲間たちを追い払い、世界の調和を取り戻すことが目的だ。バイクチェイスや剣でのバトルなど、PVではバラエティに富んだアクションシーンが見られるが、その詳細はまだ明らかにされていないが、直感的でシンプルな操作で楽しめるアーケードゲームのようなアクションに仕上がっているとのことだ。ストーリーとしてはシンプルなロードムービーを志向しているとのことで、ほとんどテキストを用いずにキャラクターのダンスやジェスチャーによって展開されるという。

ゲームを彩るポップソングは間違いなく『sayonara Wild Hearts』の注目点だ。ややローポリ気味で懐かしさを感じさせるグラフィックと合わさり、独特な世界観を醸し出している。すべてのステージにヴォーカル付きの楽曲群が書き下ろされており、スウェーデンのシンガーソングライターLinnea Olssonを始めとしたさまざまなアーティストが参加しているとのこと。プラットフォームは現在のところNintendo Switchのみが公表されており、TVモードで1080p/60fps、携帯モードでも720p/60fpsでなめらかに動作すると述べられている。対応プラットフォームを拡張する予定もあるようで、来年に告知を行うそうだ。

Takumi Kuriki
Takumi Kuriki

気になった国内外のゲームをつまみ食いしながら過ごしています。LoLとハクスラは一生の友達。

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