『大魔界村』に出たいという娘のために制作されたアクション『バトルプリンセス マデリーン』Steam版が日本語対応で発売

インディースタジオCausal Bit Gamesは12月6日、『バトルプリンセス マデリーン』をSteamにて発売した。開発者のChristopher Obritsch氏の5歳の娘Madelynちゃんが、父が『大魔界村』をプレイするのを見て「私もゲームの中で“グリーンヘッド”と戦いたい!」と言ったことから始まった作品だ。

カナダのインディースタジオCausal Bit Gamesは12月6日、2Dアクション・アドベンチャーゲーム『Battle Princess Madelyn(バトルプリンセス マデリーン)』をSteamにて発売した。価格は2050円で、日本語表示に対応する。なお、海外ではPS4/Xbox One向けにもリリースされており、Nintendo Switch/Wii U/PS Vita版も追って発売予定。また日本向けには、パブリッシャーの3gooよりPS4/Nintendo Switch版が12月20日に発売予定となっている。

『Battle Princess Madelyn』の主人公は、とある国のプリンセスであり、見習い騎士のマデリーン。ある日、王国の城が魔物に襲われたことでマデリーンは立ち向かうが、強大な魔術師により返り討ちにあい、愛犬のフリッツィーを亡くしてしまう。悲しみに暮れる彼女だったが、泣いてばかりはいられない。マデリーンは王国や家族、そして民衆の平和な日常を取り戻すためにふたたび立ち上がり、不思議な力により幽霊となって帰ってきたフリッツィーと共に戦いの旅に出る。

本作は横スクロールのアクションゲームで、墓場や城などのステージを進み、次々に襲いくる魔物を倒していく。『大魔界村』や『モンスターワールドII ドラゴンの罠』から影響を受けて制作されており、槍やナイフなどの武器を投げて攻撃したり、一度ダメージを受けると鎧が壊れてネグリジェ姿になり、さらにダメージを受けると死んでしまうあたりは『魔界村』シリーズを強く連想させる。緻密に描かれたドット絵グラフィックも、当時のゲームを思い起こさせるものだ。村などでは一部のNPCと会話が可能で、何かを探してきてほしいと頼まれるなどサブクエストが発生する。5つあるステージはそれぞれ10種類のエリアを擁し、自由に戻ってプレイし直すことができる。そしてフリッツィーの助けも借りながら巨大なボスとの激しいバトルを乗り越えて、さらに物語を進めるのだ。

本作の開発のきっかけであり、また『大魔界村』から影響を受けているのは、開発者のChristopher Obritsch氏の5歳の娘Madelynちゃんが、父が同作をプレイするのを見て「私も『大魔界村』に出て“グリーンヘッド”と戦いたい!でも女の子は騎士になれないんだよね…」と言ったことにある。そこでObritsch氏は「何色の鎧を着てみたいんだい?」と尋ね、彼女が望んだピンク色の鎧に身を包んだ主人公マデリーンが活躍する本作の開発がスタートした。

2017年に実施した、開発資金を募るKickstarterキャンペーンは初期目標金額の3倍以上を集めることに成功。多くのストレッチゴールを達成し、ストーリーモードに加えて、ハイスコアを目指すアーケードモートも開発された。Madelynちゃんも、アシスタント・クリエイティブディレクター兼チョコレートミルク飲み担当として、本作のキャラクターデザインなどに関わったという。ついにローンチを迎えた本作は、娘の願いを叶えたいというそうした経緯を知るとさらに楽しめることだろう。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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