『Mutant Year Zero』日本語付きでSteam配信開始。『XCOM』風のターン制バトルと、リアルタイム・ステルスを組み合わせたストラテジーADV

『Mutant Year Zero: Road to Eden』のSteam配信が開始された。海外PS4/XBO向けにも発売済み。『Mutant Year Zero』は、人類が滅んだあとの世界を舞台にミュータントたちを率いて戦う、『XCOM』スタイルのターン制バトルとリアルタイムステルスを組み合わせた作品。

Funcomは12月5日、The Bearded Ladiesが開発を担当する戦略アドベンチャーゲーム『Mutant Year Zero: Road to Eden』のSteam配信を開始した。販売価格は3600円で、日本語字幕・インターフェイスにも対応。海外PlayStation 4/Xbox One向けにも発売されている。

『Mutant Year Zero: Road to Eden』は、Funcomが昨年使用権を獲得していたテーブルトークRPG「Mutant」シリーズの世界観をベースに、『XCOM』から影響を受けたというターン制バトルと、リアルタイムでのステルスプレイを切り替えながら戦っていく、シングルプレイ用タイトルである。

本作の舞台となるのは、人類が滅んだ後の世界。気候変動、経済危機、パンデミック、そして新旧の大国間の緊張の高まりなどが積み重なり、ついに1945年以来初めて武力紛争で核兵器が使用された。都市も文明も崩壊し、静まり返った地球では、姿を消した人類に代わってミュータントたちが文明の残骸をかき集めながら生活していた。態度の悪いアヒルや怒りっぽいイノシシといった異形のものたちが闊歩する地球。その過酷な大地を生き抜くためには、「ゾーン」と呼ばれる放射能汚染地域にて物資を揃えるための探索に出かけなければならない。いずれ真実が存在すると言われている古代の安息の地「エデン」に辿り着くことを夢見て。

プレイヤーは、ミュータントのチームを指揮して、崩壊し見捨てられた都市や、荒れ果てた田舎、車のスクラップが散乱する洞窟、大きな川に浮かぶフロートなど、「ゾーン」と呼ばれる世界の各地を探索する。敵が潜むキャンプ地に向かったら、まずはリアルタイムのステルス行動によりやり過ごしたり、有利な位置にチームを配置して奇襲を仕掛けたりと、アプローチの仕方を考える。こちらから攻撃を仕掛けたり、敵の視野内に入ったりして戦闘に突入したら、『XCOM』風のターン制バトルに切り替わる。アビリティポイントを消費してグリッドベースのマップ上を移動したり、敵に攻撃したりとアクションを取り、遮蔽物をカバーがわりに使いながら攻め込んでいく。多彩な武器やミュータント各自の能力を活かしながら局面を打開。リアルタイムステルスとターン制バトルを交互に切り替えながらキャンプ地を攻略していくのだ。

「ゾーン」での探索を終えたら、ネオン輝くオアシス「アーク」に戻って物資を補充したり武器をアップグレードしたりと、次の探索に向けて準備を整える。準備が整ったら再び探索に出発するという流れとなっている。テーブルトークRPG「Mutant」シリーズの世界観をベースにしたIP物ではあるが、ターン制バトル、リアルタイムストラテジー、RPG要素、ポスト・アポカリプスの世界で描かれるストーリー・テリングの組み合わせという特徴的な内容から、原作を知らなくても楽しめる作品に仕上がっていると言えるのではないだろうか。なお12月5日時点でのSteamユーザーレビューは非常に好評(245件)。Metacriticのメタスコアは79点と堅実な評価を得ている。

※11月に公開された開発者解説付きのゲームプレイ映像

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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