箱庭サンドボックス『Equilinox』Steamにて販売開始。ヒットの予感を漂わせる、荒廃した世界に自然を取り戻す癒し系SLG

インディースタジオThinMatrixは11月24日、『Equilinox』をSteamにて配信開始した。価格は1010円。『Equilinox』は、自由に動植物を誕生させて、荒れ果てた世界に緑を取り戻す、癒し系箱庭サンドボックスゲームだ。

インディースタジオThinMatrixは11月24日、『Equilinox』をSteamにて配信開始した。価格は1010円。本作は、自由に動植物を誕生させて、荒れ果てた世界に緑を取り戻す箱庭系サンドボックスゲームだ。

本作の舞台となるのは、いくつかの水辺と山が存在する荒野。動物はおろか植物の一本も存在しない、文字どおり“荒廃した世界”である。ここで動植物を誕生させ、それぞれが快適に過ごせる楽園を築き上げるのがプレイヤーの使命となる。最初は指定された種を繁栄させるところから、ゲームはスタートする。というのも、ゲーム開始当初は、大半の動植物がロックされた状態となっているためだ。

まずは唯一利用可能な草を植えることから始めよう。草を植えることで、その周囲は荒野を示す赤茶けた地面から、緑色の草原地帯へと変化する。一度植えた植物は放っておいても勝手に自生し、繁殖していくことだろう。これは動物の場合も同様で、二頭以上の動物が近くに存在すれば、やがて子をなし、群れを作る。こうして環境を整え、動物たちの生育に適した環境を整えていくことが、自然を取り戻す第一歩となるのだ。

新たな種の解放は、タスクと呼ばれるチャレンジの成功報酬、あるいは既存の種を進化させることで可能となる。特にタスクは序盤のチュートリアルも兼ねているため重要だ。その内容はさまざまで、特定の種を世界に誕生させろというものから、リンゴを一定数生産しろというものまで幅広く存在する。また、タスクはDiversity Point(多様性ポイント)、略してDPと呼ばれる通貨代わりのポイント獲得手段のひとつでもある。DPを消費して解放済みの種を購入し世界に誕生させたり、後述する種の遺伝子操作、進化に使うこともできる。つまり、DPを獲得することを目標に進めていくことになる。

タスク以外のDP獲得手段は、幸福で満ち足りた動物を繁栄させることだ。動物たちはその生涯を通じて定期的にDPを提供してくれる。加えて種族ごとに主食や、好みの環境も設定されており、それらを満たすほどに寿命は伸び、多くのDPを生み出す。例えば羊ならば食料となる草が生い茂っており、かつ木々の近くに住むことを好む。一方でニワトリは、木々を嫌い、食料となる小麦が生えている草原を好む。好みをうまく満たしながら、環境を整えていこう。

世界に多様性をもたらすには、動植物の進化も重要だ。進化させるためにはベースとなる種はもちろん、いくらかのDPが必要となり、さらに特定の条件も満たさねばならない。進化の条件は種によって異なる。例えば基になる種の周辺に一定以上の石を配置する、遺伝子操作によって色やサイズの異なる種を産み出すなど、さまざまだ。

遺伝子操作は単なる進化の条件だけでなく、自分だけの彩りに満ちた世界を作るためにも役立つ。例えばトマトの色を変えてピンクや黒の種を誕生させたり、ギリシア神話に登場したような黄金の毛皮を持つ羊を生み出すことさえもできる。また、種によっては可食性を増したり、足の速さを向上させる、抵抗力を増すことも可能。特に動物の場合、抵抗力は重要となる。一度病にかかった動物は周囲へと感染を拡大させていく上、抵抗力の低い動物の自然治癒の可能性は限りなく低い。こうなってしまったら病にかかった動物を全て取り除くしかない。あるいは病気の治癒する可能性を高めるハーブも存在するため、そちらを育てておくのも良いだろう。

こうして、与えられたタスクをこなし、新たな種とDPを獲得。それらを使って広大な世界に少しづつ緑を取り戻し、動物を誕生させていくのが基本的な流れとなる。時に種の進化をほだしたり、遺伝子操作によって現実とは異なる動植物を生み出しながら、理想の箱庭を作り上げていこう。

発売から2日足らずだが、Steam上での評価は既に「非常に好評」。不評レビューは極めて少なく、シンプル操作で、手軽に自分だけのオリジナリティあふれる世界を作り上げられる本作は、多くのユーザーから支持を得ているようだ。動物たちが自分の整えた環境で伸び伸びと生きる様を眺めるだけでも癒される本作。興味を持った方は是非チェックしてみては如何だろうか。

Kouzou Suzuki
Kouzou Suzuki

子供の頃からアイディア勝負の変わったゲームを好む。気が付くとインディーゲームの魅力に取り憑かれており、人々を同じ沼へと引きずり込むべく記事の執筆を開始。

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