『H1Z1』のプロリーグがシーズン1終了をまたずして無期延期に。ファンベースの確保ならず、主催者から各チームへの手当未払いも解消されず
バトルロイヤルゲーム『H1Z1』のプロリーグが、シーズン1の終了を待たずして閉幕に向かっていることを、ESPNやGameIndustry.bizといった海外メディアが報じている。ESPNによると、プロリーグの主催者であるTwin GalaxiesのJace Hall氏から各チームおよびプレイヤーのもとに、今後のイベントの無期延期を伝えるメッセージが送られたという。
2018年2月にPC版の正式リリースを迎えた『H1Z1』は、開発元のDaybreak Gamesと Twin Galaxiesが組み、同年4月にプロリーグが開幕。バトルロイヤルゲーム初のe-Sportsプロリーグという売り込みで発足したものであったが、主催者から各チームに対する手当の未払いが続き、不穏な空気が流れていた。
同リーグに関してはFacebookが独占ストリーミング権を有しているが、4月のシーズン開幕時点でもピーク時の同時視聴者数は7900人。プレイヤー人口としては5月に基本プレイ無料タイトルとして配信が開始されたPS4版こそ約1か月間で累計プレイヤー数1000万人超えという好調ぶりを見せているが、PC版のプレイヤー人口は減少の一途をたどり、10月には平均同時接続プレイヤー数が2500人を切っている(SteamCharts)。『H1Z1』のプロリーグがアナウンスされたのは2017年10月。それから『フォートナイト バトルロイヤル』『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』などほかのバトルロイヤルゲームが大躍進を続けたことも、Daybreak Games/Twin Galaxiesの計画を崩す要因となっているのだろう。
『H1Z1』プロリーグの1シーズンは2つのスプリットという単位に区切られており、1スプリットにつきマッチイベントが10回開催される予定であった。シーズン1の前半にあたる「Split One」は4月~6月にかけて実施済み。後半にあたる「Split Two」は9月に開幕する予定であったが、Split開始前に各チームへ行きわたるはずの手当が支払われておらず、シーズン進行が滞っていた。
当然、プレイヤー給与の支払いをリーグからの手当に頼っていたチームは資金繰りに悩まされることとなり、9月にはObey Allienceというチームがリーグからの脱退を表明。このように、すでにリーグ再開の望みは薄い状況ではあったが、このたびHall氏より正式に「Split Two」の無期延期が関係者に向けて伝えられた。なおプロリーグの再開は苦しい状況となったが、Hall氏によると、契約上義務付けられている各チームへの手当の支払いに関しては、引き続き対応を進めていくという。