『レッド・デッド・リデンプション2』敵対キャラと「同名人物や企業」がとばっちりを受ける。没入しすぎたプレイヤー達が一部過激に


『レッド・デッド・リデンプション2』にのめりこみすぎたプレイヤーの行動により、実在の人物や企業が迷惑を被るというケースが報告されている。海外メディアのDualShockersEurogamerが報じている。標的になっているのは、敵対するギャングのボスColm O’Driscoll(コルム・オドリスコール)に関連した名前の人々および組織だ。

コルムの一味はゲーム序盤から、明確に「宿敵」と描写される敵ギャング。主人公アーサーが属するダッチギャングのボスであるダッチ・ファン・デル・リンデともしがらみのある存在で、たびたび物語に絡んでくる。そのコルムに対する憎しみを抑えられないプレイヤーは、実在の人物をターゲットにし始めた。もっとも甚大な被害を被っているのは、アイルランド在住の男性Colm O’ Driscoll氏だ。単なる同姓同名というだけであるが、『レッド・デッド・リデンプション2』発売直後よりSNSでの生活に異変が起きているという。

Twitter上にて、「ゲームが発売されてからヘイトメールを受け取っている(泣笑)」と語っている画像が示すように、“ダッチギャングの一員”になったユーザーがInstagramなどを介して罵詈雑言を氏に浴びせている。「違う人のことをいっているんじゃないか」という反論を無視し、ひたすらに暴言を吐くユーザーの悪態が目立つ。これはあくまで一例に過ぎないようで、氏のInstagramにはとにかく多くのヘイトメッセージが届いているようだ。中には「なぜお前はO’ Driscollなんだ 」と返答に困るような謎のメッセージも。Eurogamerの取材に対しColm氏は、最初はこの現象を面白いと感じていたものの、次第に不快になってきたと語り、こうしたメッセージを送ってくる人々をブロックし始めているという。同姓同名というだけで嫌がらせを受けるというのは、非常に迷惑な話であるだろう。

Not in my town from reddeadredemption

カルフォルニアを拠点とする果物販売会社Driscoll’sもまた、没入しすぎたプレイヤーから中指を突き立てられるなど、敵意がむけられている。ほかにも、「O’Driscoll’s Spiritsは好きな酒屋だったけど、もう一銭も与える気はない」と激昂してみせる投稿が寄せられるなど、“その名前”に関連した企業なども謎の風評被害を受けているようだ。

『レッド・デッド・リデンプション2』の魅力のひとつは、圧倒的な作り込みによる没入感であるだろう。コルムの一味に対する処遇なども基本的には、プレイヤー次第。ロールプレイとしても非常に機能している。ゲームをプレイしている際のプレイヤーは、まさしくアーサー・モーガンであり、ダッチギャングの一員でもあると感じるようになってくるだろう。その没入感が、過激な行動を引き起こしているのかもしれない。もしくは、ユーモアのつもりが度を過ぎてしまったのかもしれない。いずれにせよ、何かを攻撃するという迷惑行為はもっての外。ゲームの世界と現実の世界をうまく切り分け、賢明なゲームライフを楽しんでほしいところだ。