幻想世界で謎を解く物理演算アクション『Trine 4』発表、PS4/Xbox One/Nintendo Switch/PC向けに2019年に発売へ


インディースタジオFrozenbyteとパブリッシャーModus Gamesは10月24日、『Trine 4: The Nightmare Prince』を発表した。対応プラットフォームは、PC/PlayStation 4/Xbox One/Nintendo Switchで、2019年の発売を予定している。『Trine 4』は、累計で800万本以上販売された、Frozenbyteが手がけてきた『Trine』シリーズの最新作だ。

『Trine 3』

今回の発表は、正式発表に先んじたティザー発表のようで、公式サイトではタイトルのロゴのみが表示されており、近日中に正式発表するとしている。同スタジオのCEOであるLauri Hyvärinen氏は「4はシリーズ最高作品になるでしょう。私達はフランチャイズへの愛情を再認識しました。ファンたちの声やフィードバックを聞き、ファンの期待を超えたいと思っています。Trineが帰ってきました!」と短く新作への想いを語っている。

『Trine』シリーズは、幻想的な世界を探索するアクションアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは内気な魔法使いのアマデウス、脳筋の騎士ポンティアス、殊勝な盗賊ゾラの3人を切り替えて、数々の難所を突破していく。美しいグラフィックで描かれる壮大な冒険、物理演算を用いた凝った仕掛けのパズル、シンプルながら気持ちの良いアクションなど、第一作目と第二作目は3Dの横スクロールスタイルのゲームとして高い評価を獲得した。第三作目では「奥行き」を導入しさらに立体的な冒険を目指した。しかし奥行きあるゲームプレイを実現させた一方、開発への負担が著しく大きくなり、最終的に“打ち切り”のような状態で物語が終了。奥行きを生かしきれないゲームプレイやボリューム不足は、シリーズファンを大きく失望させることとなった。

※『Trine 3』のトレイラー

Frozenbyteにとっても第三作目の失敗はこたえたようで、発売後はファンに謝罪をしつつ、シリーズから距離を置くことを宣言。その後、時を巻き戻すことが可能なステルスアクション『Shadwen』、タワーディフェンスを盛り込んだRPG『Has-Been Heroes』、協力が鍵を握る魔法アクション『Nine Parchments』をリリースした。『Shadwen』こそうまく注目を集められなかったものの、ほか二作はコンソール展開も含めて上々の評価を獲得しており、成功を収めたといえる。そして満を持して『Trine 4』を発表したというわけだ。

今作でタッグを組むModus Gamesは、『EXTINCTION』や『Override: Mech City Brawl』などややスケールの大きめのインディータイトルをパブリッシュする新進気鋭のパブリッシャー。Frozenbyteが“最新作がシリーズ最高のものになる”と息巻くことができるのは、パブリッシャーの支援に拠るところもあるかもしれない。野心的な作品を目指しながらも、最終的にその計画を道半ばで断念せざるを得なかった『Trine 3』の失敗は、きっと第四作目に生かされているだろう。ゲームプレイ映像公開も含めた、正式な発表を待ちたいところだ。