『ファミコンウォーズ』の影響受けるターン制ストラテジー『Wargroove』2019年に発売延期し、クロスプレイなど多数の要素を収録へ

 

パブリッシャー/デベロッパーのChucklefishは10月19日、現在開発中の『Wargroove』について、2019年第1四半期に発売すると発表した。本作は、『ファミコンウォーズ』や『ファイアーエムブレム』『タクティクスオウガ』『XCOM』などから影響を受けるターン制ストラテジーゲームだ。もともと2017年内のリリースを予定し、その後2018年前半、後半へと延期されてきたが、さらに後退した形となる。ただ、すでに開発は最終段階にあり、現在は各プラットフォームホルダーの認証プロセスに提出するため、QA(品質管理)への準備をおこなっているところだという。

Chucklefishは、今回さらなる発売延期を決断したことにより、本作のローンチ時により多くのコンテンツを提供できるようになったと報告している。そのひとつはカットシーンだ。カットシーンは、たとえばキャンペーンモードでプレイするミッションの最初と最後、および中盤でいくつか見ることができ、上に掲載した映像のようなスタイルで指揮官キャラクターたちの掛け合いを楽しめる(この映像の内容は、今回の延期発表が主旨)。ミッションは指揮官別に用意され、合わせて33種類以上。その中に、合計1時間から1時間30分ほどの長さのカットシーンが収録されるという。またボイス対応もおこなわれる。

各指揮官はGrooveと呼ばれる固有のアビリティを持つ。今回、イヌ指揮官CaesarのGrooveであるInspireが紹介された。使用すると、周囲にいる味方ユニットがもう1ターン続けて行動できるようになる

本作はユーザー作成コンテンツに対応することが特徴のひとつで、本作の開発にも実際に使用している“超パワフル”ながら簡単に扱えるエディターツールが利用可能。プレイヤーはオリジナルのマップやキャンペーンミッションの作成はもちろん、MODなしでゲームルールも変更でき、さらにカットシーンを作ることもできる。作成したコンテンツはほかのプレイヤーと共有可能で、評価機能やフィルターなどで検索性を高めるとしている。

本作のほかのゲームモードとしては、まず最大4人対戦に対応するスカーミッシュモードがあり、2人対戦用には30種類以上、3人対戦用には10種類以上、4人対戦用には6種類以上のPvPマップが用意される。ローカル・オンライン両対応で、天候や戦場の霧要素、マップ環境などの設定を変更してプレイできる。本作のオンライン対戦は非同期でおこなうことも可能なため、同時に複数の試合をこなすことができるそうだ。

5連戦をおこなうアーケードモードは、各指揮官の扱いを覚えるのに最適なモードだという。マップはPvP用のものからランダムに選ばれ、試合の前後にはカットシーンが入る。1ターン内で敵指揮官を倒すことを目指すパズルモードも用意されるようで、25種類以上の高難度パズルが収録される。そのほかにも、オールドスクールなゲームスタイルの秘密のコンテンツも収録されるとのことだ。

*このトレイラーで見られる立ち絵にセリフだけのカットシーンは、先に紹介したアニメーションスタイルに変更された。

『Wargroove』は、PC/Nintendo Switch/PlayStation 4/Xbox One向けに発売予定。今回の発表の中では、クロスプレイをサポートする予定であることも明かされた。具体的な対応プラットフォームは不明だが、先日ソニーがPS4とほかのコンソールとのクロスプレイを認める方針変更をおこなったため、全機種が相互に接続し、対戦やコンテンツの共有ができることが見込まれる。また開発販売元のChucklefishは、本作のローカライズをおこないたい気持ちはあるが、2019年第1四半期のローンチに間に合うかどうかはわからないとしている。遅かれ早かれ、日本語にも対応することを期待したい。