『レッド・デッド・リデンプション2』を完成させるために、チームは週に100時間働く時もあった。過酷な労働環境に賛否両論の声

Rockstar Gamesの共同設立者であり、『レッド・デッド・リデンプション2』の開発を統括するDan Houser氏は、vultureのインタビューに答え、同作を開発する上での長きにわたる道のりを振り返った。『レッド・デッド・リデンプション2』の開発が2011年にスタートしたこと、ゲーム本編をクリアするにはおよそ見積もっただけでも65時間を要すること、30万のアニメーションと700人の声優による50万行のセリフがあることなど、桁違いな数字が並んでいる。超大作として作られていることがわかるが、それ以上に注目を集めたのは、労働時間だった。

2018年に入ってからは、私達は何度か週に100時間働くこともあった(“We were working 100-hour weeks” several times in 2018)

この発言は、前述の膨大な数字へとつながる文であり、それほど働いたからこそ驚くべき成果が生まれたという文脈で用いられている。しかし、そうはいっても、週に100時間働くというのは並大抵のことではない。1週間が7日であることを考慮すると、単純に計算するだけで休みなしで1日14時間働いてもまだ達成できないほど。1日15時間、7日働いてやっと週105時間に到達する。“何度か(several times)”と恒常的ではないものであることを強調しているほか、2018年という時期を考えると、10月26日にむけてのマスターアップへの追い込みの時期でもある。しかしながら、ResetEraや海外メディアGameSpotGameindsutry.bizがこの数字に反応し、週に100時間という長さへの否定的な見解を示している。

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そもそもRockstar Gamesの労働時間に関して話題になったのは、これが初めてではない。2010年にはRockstar San Diegoに務める労働者の妻たちを名乗る人々が、夫が土曜日も含み12時間労働を会社に強いられることにより、ストレスやうつ病などに見舞われていると告発していることをGamasutraが報じていた。Rockstar San Diegoといえば、前作『レッド・デッド・リデンプション』の開発にも携わっているスタジオ。告発では、労働条件は悪化の一途をたどり、それは労働者の家族にも影響が及んでいるとも。さらに会社は莫大な利益を得ながらも、社員たちはボーナスを受け取れるような保証のないような環境にもあるとし、スタジオの労働条件を厳しく批判していた。Rockstar Gamesは、この訴えを、事実かのような匿名の書き込みとしつつ、大規模なゲームを作るためのクリエイティブな環境を維持できるようサポートしていくとしていた。“妻たち”の糾弾の真偽は定かではないが、100時間労働はこうした事件を思い起こすかもしれない。

今年4月には、『Warhammer 40,000: Inquisitor-Martyr』の開発スタジオが開発延期を発表した際に、「これから3週間にわたって、週90時間労働します。」と発言し、多くの批判を受けた(関連記事)。スタジオの代表者はハンガリー流のジョークであったと弁明したが、『Uncharted』シリーズに携わってきたAmy Hennig氏がNaughty Dogs時代には週の労働時間が80時間を切ることがほとんどなかったと告白していたように、決して非現実的な数字ではない。AAAタイトルを作るには“多くの犠牲”が必要であることをHennig氏はほのめかしていたが、Rockstar Gamesとて例外ではなかったわけだ。もちろん、クリエイティブな仕事であり、こうした長時間労働を受け入れる人々も多いだろう。ただし、やはりそうした労働条件を受け入れられないと考える人、もしくはその周囲の人々がいても不思議ではない。

最近では、ゲーム会社の度重なる大規模レイオフを受け、クリエイターたちが#AsAGamesWorkerというタグをつけ、労働環境に対する改善や要求を願う声を寄せているように、労働者が結束し運動がおこなわれている(関連記事)。国内外を含めたクリエイターの労働環境は、今後どのように変化していくのだろうか。

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