『Friday the 13th: The Game』の開発スタジオが日本のBlack Tower Studiosに変更。新規コンテンツの開発は停止されたものの維持・改善は続く
映画「13日の金曜日」を題材とした非対称マルチプレイホラーゲーム『Friday the 13th: The Game』のパブリッシャーGun Mediaは9月25日、開発元IllFonicとの契約満了にともない、同作の新しい開発担当として日本のBlack Tower Studiosと契約を結んだことを、プレスリリースを通じて発表した。
『Friday the 13th: The Game』は、IllFonic開発のもと2017年5月にPCおよび海外PlayStation 4/Xbox One向けに、2018年8月には国内PlayStation 4向けに発売された非対称マルチプレイホラーゲーム。プレイヤーは殺人鬼ジェイソン・ボーヒーズとなって若きカウンセラーたちを血祭りにあげるか、7人グループのカウンセラーの一員としてジェイソンの魔の手から逃れるか、好みの立場で「13日の金曜日」の世界観を体験できる。
※今年7月に公開された国内版トレイラー
本作は、映画「13日の金曜日」フランチャイズの製作元と脚本家との間で勃発した版権争いにより、2018年6月に開発停止に追い込まれている(関連記事)。係争中なのは映画1作目の脚本家Victor Miller氏と版権元Horror Inc.であるが、映画「13日の金曜日」フランチャイズおよび関連キャラクターに関する権利の所在が明らかでないことから、同IPを利用したゲーム作品である『Friday the 13th: The Game』に関しても開発中止に追い込まれた。またGun Mediaは、法廷闘争の決着がついたとしても、新しいコンテンツを作り始める可能性は無いと公表している。
ただしサービスを終了するわけではなく、メンテナンス・バグ修正といったサポートは継続される。今回開発を引き継ぐBlack Tower Studiosは、過去1年に渡りIllFonicとともに『Friday the 13th: The Game』のコンテンツを制作しており、Pinehurst、Jarvis Houseといったマップの制作にも関わっている。ゲームのサポート継続および改善を図るため、勝手を知っているBlack Tower Studiosにタスキが渡された。
Black Tower Studiosはアクワイアのクリエイティブ・ディレクターRichie Capser氏が2012年に設立した国内スタジオ。過去には『Archangel(アークエンジェル)』『Magus(メイジャス)』といったRPGタイトルの開発に携わっており、2017年から2018年4月にかけてはMMORPG『Obsidian Legacy(オブシディアンレガシー)』を運営していた(現在はサービス終了済み)。国内デベロッパーのサポートのもと、『Friday the 13th: The Game』に需要がある限りは運営が続くことを期待したいところだ。