第三次世界大戦を戦うマルチプレイFPS『World War 3』10月20日にSteamにて早期アクセス販売開始へ。独自のバトルロイヤルモードも用意
ポーランドのインディースタジオThe Farm 51は9月22日、現在開発中の『World War 3』について、Steamでの早期アクセス販売を10月20日に開始すると発表した。価格は28ドル(約3100円)。本作は、独自にカスタマイズしたUnreal Engine 4で開発する、2026年の近未来世界を舞台に第三次世界大戦を戦うマルチプレイ・ミリタリーFPSだ。
『World War 3』は、実在の都市を舞台にしたリアルな現代戦を特徴とする。マップには、ポーランド・ワルシャワ、ドイツ・ベルリン、ロシア・モスクワの3つが収録され、それぞれ1km四方ほどの広さになるとのこと。ただし上の映像でも見られるように、本作のマップは建物の上階や地下鉄構内にまで広がっており立体的な戦場となる。開発を進める中では欧州以外のマップも追加していく計画で、市街地だけでないバラエティに富んだロケーションやランドマークを取り入れ、また夜間マップも検討するとしている。
ゲームモードは、まずはWarzoneとReconの2種類が収録される。Warzoneは、最大64人のプレイヤーが2チームに分かれ、要塞化された拠点の制圧を巡って争う伝統的な大規模戦闘モードだ。戦車や装甲車、ドローンなども登場する。一方のReconは、昨今人気のバトルロイヤルモードだが、一般的なバトルロイヤルゲームとは異なるアプローチを取る。プレイヤーは少人数の偵察部隊の一員となり、最後まで生き残ることを目指しながら、敵地内にある高価値目標の確保というミッションをこなすのだ。対応人数はこちらも最大64人となるが、これは変更される可能性があるとのこと。また、マップによって対応人数を変えることも検討しているという。
なお、本作はマルチプレイにフォーカスしているためキャンペーンモードは収録されない。ただ開発元のThe Farm 51は、本作は中東やその他の戦場を実際に経験した多くの軍人の協力を得ながら開発していることもあり、もし『World War 3』が成功を収められれば、近年のFPS作品ではあまり見られない、現代戦のリアルな側面を描くことはあり得るかもしれないと可能性を残すコメントをしている。
ゲームプレイでは分隊システムに対応し、プレイヤーはその一員としてプレイすることが可能。分隊の人数は、現時点では4〜5人でテストがおこなわれている。リーダーは、チームメイトに対して攻撃目標や結集地の指定などが可能で、より忙しいゲームプレイになるが、得るものも大きくなるよう調整されている。そのほかのプレイヤーも、アタッカーやディフェンダーなどの役割を、それぞれに適した装備をもってこなすことができる。そうしたプレイヤーごとの役割は獲得する経験値にも反映され、たとえばディフェンダーのプレイヤーは、ただ敵を倒すよりも制圧した拠点の防衛に貢献する方がより多くの経験値を獲得できる。
本作には、ピストルやアサルトライフル、ショットガン、SMG、LMG、スナイパーライフル、RPGといったカテゴリに20種類以上の武器が登場し、サイレンサーや照準、弾倉、フラッシュライト、ペイントなど多数のカスタマイズ要素が用意される。プレイヤーキャラクターも、アーマー用のプレートなどのほか、軍服、カモフラージュ、フェイスペイントといった見た目のカスタマイズが可能で、車両も装甲やタレットなどを追加できる。そうしたカスタマイズアイテムは、ゲームプレイで経験値を貯めて獲得できるお金(ゲーム内通貨)で購入する。実際のお金で購入する手段は、少なくとも早期アクセス中には導入されない。
本作では、装備の重量があらゆるバランスに影響を及ぼす設計となっている。たとえば、銃に何らかのアタッチメントを取り付ければ特定の機能の向上を見込めるが、一方で重量が増した分走るのが遅くなる。キャラクターのアーマーにプレートを追加しても同様だ。そのため、装備を追加すれば必ずしも有利になるというわけではなく、ノーマルな状態の武器や装備であっても、一定のアドバンテージが生まれるよう調整されているそうだ。なお、少額課金要素の導入はコミュニティの要望次第で、導入したとしてもビジュアル要素に限定するとのこと。
『World War 3』の早期アクセス販売は、12〜15か月ほどの期間を想定しているとのこと。その間に、プレイヤーからのフィードバックを元にゲームの調整を進め、武器や装備、車両などのコンテンツ、マップ、そしてゲームモードを追加していく計画となっている。また、プレイヤーのキャラクターモデルは、早期アクセス開始時は男性1種類のみだが、こちらも追加し、女性キャラクターも予定しているとのこと。開発元のThe Farm 51は、第二次世界大戦ならともかく、近未来の戦場ではより多くの女性が見られることだろうとコメントしている。また正式リリース後には、オンライン大会をおこなったり、eSportsへの進出も視野に入れているとのことだ。