『Papers, Please』開発者の新作『Return of the Obra Dinn』日本語対応で今秋発売へ。時をさかのぼり、消えた商船の謎を追う

『Papers, Please』を手がけた個人開発者のLucas Pope氏は9月14日、『Return of the Obra Dinn』の新映像を公開し、今秋に完成の見込みがあることを発表した。対応プラットフォームはSteam。『Return of the Obra Dinn』は日本語にも対応するようだ。

個人開発者Lucas Pope氏は9月15日、『Return of the Obra Dinn』の新映像を公開し、今秋に完成の見込みがあることを発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)/Mac。公開されたSteamストアでも発売時期は今秋と表記されており、対応言語に日本語が入っていることも確認できる。

『Return of the Obra Dinn』は、モノクロ調のグラフィックに描かれる一人称視点の3Dアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは、東インド会社のロンドン事務所の保険調査員。1807年の10月14日、商船Obra Dinnがイギリスのファルマスにて発見されたというニュースを聞きつけるところから物語は始まる。Obra Dinnは、1802年に多くの商品を乗せてロンドンからオリエントに出港したまま、こつ然と姿を消した船である。出港から半年後、行方不明であると認定された船が、5年後に帆が傷み船員のいない状態で見つかった。船に乗り込み、その被害を査定するために調査をする内に、Obra Dinnにて何が起こったのかをたどっていくことになる。

『Return of the Obra Dinn』では、プレイヤーはドクロの時計をさわることで、タイムスリップし航海中の頃のObra Dinnの船内を調査することできる。まだ船員が生きており、帆も傷んでいない頃の商船だ。一人称視点で調査を進めていくと、船内のイベントが発生していき、事件の真相が断片的に描かれていく。

Lucas Pope氏は、入国審査シミュレーションゲーム『Papers, Please』の開発者だ。『Papers, Please』ではプレイヤーは、架空の共産主義国家「アルストツカ」にて入国者を審査する管理官となり、提出された申請書類が正しいかをチェックしていく。入国者を審査するという独自のコンセプトを遊びに落とし込んだゲームデザインや、仕事の手際や入国者を通すかどうかの判断で幅広く分岐するシナリオなど、独創的でありながらも胸に残る作品として、根強い支持を得た作品である。今年2月には短編映像化もされた。

『Return of the Obra Dinn』は、前作と異なる3D作品。モノクロ調のグラフィックは、1800年代の雰囲気をうまく演出しているほか、現在配信されているデモ版では比較的バイオレントなシーンも多かった。前作同様にPope氏らしい、一癖も二癖もある成熟した作品に仕上がっているだろう。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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