擬人化武器と共にダンジョン探索『Boyfriend Dungeon』日本語に対応し2019年に発売へ。Kickstarterにてすでに成功をおさめる

カナダに拠点を置くインディースタジオKitfox Gamesは8月16日、恋愛・武器・アクションゲーム『Boyfriend Dungeon』の開発費を募るKickstarterキャンペーンを開始した。同キャンペーンはすでに成功を収め、2019年9月に発売される予定だ。

カナダに拠点を置くインディースタジオKitfox Gamesは8月16日、新作アクション・アドベンチャーゲーム『Boyfriend Dungeon』の開発費を募るKickstarterキャンペーンを開始。その日のうちに初期目標金額を超える出資を集めることに成功し、本作の発売が決定した。本作はダンジョン探索ゲームであり、モンスター退治に使用する擬人化された武器とのロマンスを楽しむことができる作品だ。

本作の舞台は、アメリカ・南カリフォルニアに似た雰囲気のVerona Beachという街である。恋愛運のない主人公は、いとこに恋の手伝いをすると誘われてこの街にやってきた。Verona Beachは良い気候に恵まれ、ここで暮らす人々も主人公に優しく接してくれる平和な街だが、不穏な闇も潜んでいる。街のいくつかの施設が、モンスターが巣食うダンジョンと化しているのだ。そのため、最近は街を平和にするためにモンスター退治をおこなう若者が増えている。そして、それはお金を得られると共に、人との出会いにも繋がるという。かくして主人公は、街のダンジョンに潜ることになる。

ダンジョンでは、さまざまな種類の剣を武器にモンスターと戦う。そして、それぞれの剣は人格を持っているだけでなく、人の姿になり街で暮らしている。現時点では6種類の“独身の”剣が公開されており、まず中東の剣「タルワール」はクラブオーナーの長髪男性AJだ。短剣「ダガー」はValeriaという画家の若い女性。突剣「エペ」は資本家の黒人男性Isaacである。「レーザーサーベル」のSevenはK-POPの男性アイドルだ。段平「グレイブ」のSawyerはノン・バイナリー(男性でも女性でもない性認識を持つ人)の学生。そして、手にはめて使用する刃のついた「ブラスナックル」は、オス猫のPocketである。このほかに、『Hatoful Boyfriend』の開発者である玻都もあ氏がデザインする剣も今後登場するようだ。

バトルではそれぞれの剣の特徴が現れ、たとえばタルワールはコンボにて広い範囲を攻撃でき、一方ダガーは逆に攻撃範囲は狭いもののクイックなコンボが可能。エペはさらに攻撃範囲が狭いがスタン性能を持ち、レーザーサーベルはアップグレードすれば敵が撃ってきた弾を弾き返すことができる。プレイヤーが最初に訪れるダンジョンはVerona Beach Centerというショッピングモールで、ほかにナイトクラブなどが登場予定。それぞれに異なるモンスターが生息しており、強力なボスもいる。敵の激しい攻撃を立ち回りで避けながら、装備する剣の特徴を活かした攻撃で立ち向かうのだ。

剣はそれぞれ人格を持つため、ダンジョンでのバトル中にもプレイヤーに話しかけてくるようだ。しかし、剣とのコミュニケーションのメインパートは、Verona Beachの街でのデートである。人の姿に変えた剣と一緒に、ビーチや博物館、クラブなどに行き愛を育むのだ。デートはアドベンチャーゲームのようなスタイルとなり、選択肢から回答を選んで会話を進める。剣はそれぞれ性格が異なり、好きなことと嫌いなことが設定されているため、より良い回答を選ぶことで好感度(Love Rank)がアップ。すると、バトルで敵により多くのダメージを与えるための工夫や、スキルをより効果的に使う方法などを教えてくれるようになるという。さしずめ、信頼を寄せる人に自らの秘密を明かす、といったところだろうか。ちなみに、街だけでなくダンジョン内にもデートスポットは存在し、モンスター退治の合間に愛を語り合うことができるとのこと。

本作にはこのように複数の剣が登場するが、1人の剣だけを愛してもいいし、取っ替え引っ替えするのも自由だ。主人公のキャラクターはカスタマイズ可能で、性別だけでなく、服装や髪型、肌の色も変更できる。そのためカップルの組み合わせも、性別に関わらず自由である。なお、本作では細かい難易度設定が用意される予定で、より多くの報酬を求めて敵を強くしたり、ボスの数を増やしたりできるという。逆に難易度を落とせば、デートシムとして楽しめるそうだ。

冒頭で述べたように、本作のKickstarterキャンペーンはすでに初期目標金額を突破しており、PC/Mac/Linux版の開発が決定している。20ドル(1689円)以上の出資でSteam版もしくはDRMフリー版のゲームと、クレジットに名前を入れる権利を入手できる。そのほか、本作のベータ版やサウンドトラック、また抱き枕などのグッズを入手できるプランも用意されている。ゲームの発売時期は2019年9月の予定で、架け橋ゲームズによる日本語ローカライズや国内販売もすでに決定している(同社代表のZach Huntley氏が鎖鎌としてゲームに登場するプランもあるという)。興味のある方はキャンペーンページをチェックしてみてはいかがだろうか。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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