3Dビジュアルノベル『Necrobarista』Steam/PS4/Nintendo Switch向けに2019年発売へ。死者が訪れる珈琲店で展開される群像劇
オーストラリア・メルボルンに拠点を置くインディースタジオRoute 59は8月14日、現在開発中の『Necrobarista』を2019年前半に発売すると発表。さらに、これまで予定していたPC(Windows/Mac)/Nintendo Switchに加え、PlayStation 4向けにも発売することを明らかにした。本作は、3Dグラフィックで描かれるビジュアルノベルゲームだ。ゲーム内は日本語表示に対応予定。
『Necrobarista』の舞台は、開発元Route 59の地元でもあるオーストラリア・メルボルン。現代の設定だが、魔法が存在する不思議な世界である。物語は、1日だけこの世に戻ることを許された死者が、最後の夜を1杯のコーヒーとともに過ごそうと訪れる、とあるコーヒーショップにて展開する。一見生きているのか死んでいるのか見分けがつかないそのゴーストたちは、この世でやり残した仕事を片付けてからあの世に旅立ちたい。本作では、そういったコーヒーショップの“得意客”を通じて描かれる、短い物語の数々を体験する。本作の主人公は、このコーヒーショップの支配人であり、魔術師でもあるマディ。彼女はショップ運営に励みながら、死者の魂をあの世に送り届けている。ただ、この仕事にはなかなか複雑な問題がつきもののようだ。
本作は、手書きの2Dアニメのようなスタイルで描きながらも、3Dグラフィックであることを活かすダイナミックなカメラワークやカットシーンを取り入れている。また物語を伝えるメッセージは枠が取り払われ、画面内のあらゆる場所に配置される。そして、もっとも大きな特徴は、プレイヤーがコーヒーショップ内を自由に歩き回ることができる場面が用意されていることだ。ひとつのイベントが済んだあと、プレイヤーは一人称視点でショップ内を探索し、ポイント&クリック形式でそのイベントにまつわるさらなる情報を集めることができる。さまざまな視点から語られるゴーストたちの物語は交差し、プレイヤーの選択によってシナリオは分岐していくという。
『Necrobarista』はアニメや映画のほか、トゥーンシェードのビジュアルスタイルは『ゼルダの伝説 風のタクト』から、そしてゲームシステム面は『極限脱出 9時間9人9の扉』から影響を受けているとのこと。冒頭で述べたように、本作は日本語表示に対応予定。昨年の東京ゲームショウでも日本語版でのプレイアブル出展を果たしており、コンソール版の国内リリースにも期待できるかもしれない。2019年の発売前には、Steamにて体験版の配信も予定しているとのこと。弊誌では、東京ゲームショウでの本作のプレイレポートを掲載しているので、興味のある方はそちらもご覧いただきたい。