『とびだせ どうぶつの森』の累計販売本数が1178万本に到達、僅差で『おいでよ どうぶつの森』を抜いて歴代ナンバーワンに
任天堂は7月31日、平成31年3月期第1四半期 決算短信を掲載するとともに主要タイトル販売実績を更新した。主要タイトル販売実績ページでは、その名のとおり任天堂から発売されている主要タイトルの販売本数を確認することができる。その中で、『とびだせ どうぶつの森』の売上が1178万本に到達し、販売本数が歴代ナンバーワンタイトルになったことをGameIndustry.bizなどが指摘している。確かに、同じく主要タイトル販売実績ページに記載されているニンテンドーDS向け『おいでよ どうぶつの森』を僅か3万本上回りっていることが確認できる。
『とびだせ どうぶつの森』はニンテンドー3DS向けに国内では2012年11月に発売された作品だ。その後価格改定を経て更新データが反映された『とびだせ どうぶつの森 amiibo+』へと形態を変えて販売されている。販売本数には両バージョンの数字が含まれているとのこと。同作は発売直後から好調な売れ行きを見せ、その後もほかの任天堂の定番タイトルと同様に根強い“ジワ売れ”を見せる。2018年に入っても売れ続けており、2017年3月時点から約80万本を上乗せし、1200万本の大台へと近付いている。
『とびだせ どうぶつの森』は、前述したように販売形態が一度変化しフレッシュな形でスタートを切り直しているほか、その後シリーズの直接的な続編が登場していないことも売上には関係していそうだ。2012年以降発売された『どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー』『どうぶつの森 amiiboフェスティバル』『どうぶつの森 ポケットキャンプ』は、いずれも外伝的な位置づけに近い作品だ。それぞれシリーズの持ち味が生かされた作品であるが、『どうぶつの森』本来の魅力を楽しみたいユーザーにとっては、2018年になっても『とびだせ どうぶつの森』がファーストチョイスになるのではないだろうか。
なお少し余談になるが、先日海外メディアの間で『とびだせ どうぶつの森』の共同ディレクターを務めた毛呂功氏が任天堂を退社したことがFacebook経由で判明し、話題を集めた(Nintendo Life)。毛呂氏は『どうぶつの森e+』にデバッガーサポートとして開発に参加しており、『おいでよ どうぶつの森』ではシステムディレクターとして参加。『とびだせ どうぶつの森』においては「社長が訊く」にて共同ディレクターとしてインタビューを受けているように、システム面で近年のシリーズを支えていた人物だ。
中核スタッフが抜けたことを不安視する声が海外で寄せられているが、初代からシリーズの土台を作ることに貢献したとされる野上恒氏や江口勝也氏は、『どうぶつの森』に関わり続けている。17年間続くシリーズが今後どのように進化していくかは不明であるが、“らしさ”は受け継がれていくのではないだろうか。携帯機との抜群の相性の良さが判明しているだけに、Nintendo Switch向けの新作の発表が待たれるところだ。