『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』を見据えNintendo Switch向けGC風コントローラーが続々登場、すでに4製品が発表

今年12月7日発売予定の『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』を見据えて、ニンテンドー ゲームキューブのコントローラーをイメージしたが続々と登場している。すでに4製品が発表され年末商戦にむけて準備済み。

アメリカの老舗ゲーム周辺機器メーカーPDPは7月27日、Nintendo Switch向けの有線コントローラー「Wired Smash Pad Pro」を発表した。スーパーマリオ、ゼルダの伝説、ピカチュウをイメージした3色展開で、今年のホリデーシーズンに発売する。

Wired Smash Pad Proの特徴は、なんといってもニンテンドー ゲームキューブのコントローラーをイメージしたそのフォルムだろう。デザインはオリジナルにかなり近く、大きなAボタンの周りにB・X・Yボタンを配置するスタイルも、オリジナルと同じ。一方、ショルダー部分はNintendo Switchの仕様に合わせて、L・R・ZL・ZRの4つのボタンを搭載している。HOMEボタンやキャプチャーボタン、+・-ボタンも用意されており、Nintendo Switchでの基本的な操作にはすべて対応できる。

本機では右スティックのトップパーツを交換可能で、ゲームキューブのコントローラーを再現する「Cスティック」パーツが同梱されている。Cスティックは比較的小ぶりなため、ゲームによっては使いにくいかもしれないが、幅広い用途に対応する仕掛けは面白い。USBケーブルの長さは10フィート(約3m)。おそらくTVモード時にドックに接続して使用する形になるのだろう。まだ製品の詳しい仕様は明らかにされておらず、振動機能の有無などは不明。発表では、本機が任天堂の公式ライセンス商品であるかどうかも記載はないが、マリオなどのエンブレムを使用しているので公認を受けていると考えられそうだ。PDPは過去に、Wii U向けにもゲームキューブ風の公認コントローラーを発売した実績がある。

今回のPDPの発表に先立って、日本のHORIもNintendo Switch向けのゲームキューブ風コントローラー「クラシックコントローラー for Nintendo Switch」を発表している。こちらもスーパーマリオ、ゼルダの伝説、ピカチュウをモチーフにした3色展開となっており、Cスティックを含めゲームキューブのデザインを踏襲しつつ、L・R・ZL・ZRボタンやHOMEボタンなどを用意している。十字キーは、オリジナルよりやや大きめかもしれない。USB接続の有線コントローラーで、TVモードでプレイする際にドックに接続して使用する。また、Nintendo SwitchだけでなくPCでも使用可能だ(XInput対応)。

独自の機能としては、連射機能がある。A・B・X・Y・L・R・ZL・ZRよおび十字キーに、秒間約5・10・20回の3段階で連射もしくは連射ホールドが設定可能(十字キーは連射のみ)。また、L・Rボタンと、ZL・ZRボタンは機能の割り当てを切り替えることができる。振動機能やジャイロ機能などは搭載していないが、HORIは長時間のプレイでも疲れにくい軽量設計をアピールしている。本機は今年10月に2980円(税別)で発売予定。なお、こちらは任天堂の公式ライセンス商品である。

このように、現行コンソール向けに3世代も前のゲーム機のコントローラーをイメージした製品が相次いで発表されている。他社のコンソールではなかなか見られない状況だろう。まだ公式発表前ではあるが、アメリカの周辺機器メーカーPowerAも、Nintendo Switch向けのゲームキューブ風コントローラーの発売を計画していることが明らかになっている。具体的な仕様は不明だが、ゲームキューブ風ながら他社と差別化するような特徴あるデザインを採用している(関連記事)。

もともと任天堂のコントローラーは今でも多くの製品のオマージュ対象となっているが、この動きはやはり今年12月7日発売予定の『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』の存在が大きいだろう。PDPも今回の発表にて同作に言及している。ゲームキューブ向けに発売された『大乱闘スマッシュブラザーズDX』は高い人気を誇り、世界最大級の格闘ゲームイベントEVOにて競技種目としての採用も続いている。シリーズを重ねても、ゲームキューブコントローラーでの操作性を求めるファンは多いようで、Wii/Wii U向けにもさまざまなゲームキューブ風コントローラーが発売された。

なにより、任天堂自身もこうしたファンの声に対応してきた。Wii U向けには変換器である「ゲームキューブコントローラ接続タップ」を発売しており、同様の製品をNintendo Switch向けにも今年発売する予定だ。Nintendo Switchでは、システムアップデートによりこの接続タップを経由したゲームキューブコントローラーの使用にすでに対応している。

さらに、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』の発売に合わせて、新デザインのゲームキューブコントローラーも発売する。周辺機器メーカーとは異なりあくまでゲームキューブ用で、Nintendo Switchで使用するには上述の接続タップが必要になるが、親しんだ純正の新品が適正な価格でまた入手できるとあって、ファンも注目しているのではないだろうか。大人気シリーズの新作を控えてにわかに活気付くゲームキューブコントローラー。それぞれ独自の特徴を持っており、どれを選択すべきかファンを悩ませそうだ。また、これからさらなる新製品が登場するかもしれない。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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