『アクションゲームツクールMV』Steamにて早期アクセス販売開始。プログラミングせずに2Dアクションを制作できるツール、商用利用可

KADOKAWAは7月24日、『アクションゲームツクールMV』の早期アクセス販売をSteamにて開始した。対応プラットフォームはWindows 7/8/8.1/10。プログラミングの知識を一切必要とせずオリジナルの2Dアクションゲームを制作できるコンストラクションツールだ。

KADOKAWAは7月24日、『アクションゲームツクールMV』の早期アクセス販売をSteamにて開始した。対応プラットフォームはWindows 7/8/8.1/10。価格は9180円で、7月31日までは20パーセントオフの7344円で購入可能だ。本作は『RPGツクール』などで知られるツクールシリーズの最新作で、プログラミングの知識を一切必要とせずオリジナルの2Dアクションゲームを制作できるコンストラクションツールである。

『アクションゲームツクールMV』は、サイドビューもしくはトップビュー(見下ろし型)の2つのスタイルの2Dアクションゲーム制作に対応する。ゲームの作成は、エディター画面上にて素材・タイル・オブジェクト・アニメーション・シーン・遷移の6つのツールを使っておこなう。本作では前述したようにプログラミングを一切する必要がなく、これらのツールを利用したフロー形式を採用し、直感的に扱えるよう工夫されているため、初心者でも気軽に始めることができる。

素材ツールは、キャラクターやフィールドなど、ゲーム内で表示するあらゆる画像ファイルや、BGM・ボイスなどの音声ファイル、動画ファイルやアニメーション画像、フォント、またプロジェクト内の変数やスイッチを一元管理するためのツールだ。テキストもここで入力して項目として扱う。本作には『RPGツクールMV』や『RPGツクールフェス』のキャラクター素材や、『RPGツクールフェス』のマップ素材が収録されておりこれを利用できるほか、外部ソフトで作成したオリジナルの素材を取り込むことも可能だ。

タイルツールでは、フィールドを構成する壁や床などのタイルを作成・管理する。タイルには通常タイルのほか、SE再生やオブジェクトの表示、スイッチや変数の変更などを仕込んだギミックタイル、自動で縁や壁が設定されるが設定可能項目が少ないオートタイルがある。タイルには壁判定(通り抜けの可否)や、オブジェクトが触れた際に発生する効果、色調整、アニメーションなどを設定できる。

オブジェクトツールは、キャラクターやアイテムなどの挙動を管理するためのもので、アクションボックスをリンクで繋ぐフローチャート形式となっている。アクションボックスにはモーションや効果などを登録でき、別のアクションボックスとリンクさせ、その移行条件を登録すれば、たとえば走り状態から待機状態に移行するひとつの行動パターンができあがる。

アニメーションツールでは、キャラクターやアイテム、UIなどオブジェクトの動きを表現するモーションアニメーションと、演出に利用するエフェクトアニメーション・パーティクルアニメーションの3種類を扱う。たとえばモーションアニメーションでは、キャラクターの状態ごとにあるモーションをひとつにまとめて管理でき、それぞれの詳細な設定が可能だ。

こうして素材から作成したタイルやオブジェクトを、いよいよ組み上げていくために使うのがシーンツールである。フィールドはもちろん、メニュー画面などもここでシーンとして作成する。複数のレイヤーを組み合わせることが可能で、メイン・前景・背景などをタブで切り替えながら作成できる。ここでは視点を制御するカメラの配置や移動、物理演算用パーツの配置や設定もおこなえる。そして、最後に遷移ツールを用いて各シーンを条件付けをして繋ぎ合わせれば、ゲームとして形になる。

本作では、ローカルのみではあるが最大4人での対戦・協力ゲームも作成可能。また、JavaScriptを利用した機能拡張プラグインの導入にも対応する。初心者だけでなく、上級者でも楽しむことができるだろう。前バージョンである『アクションゲームツクール』ではあまり良い評価を得られなかったため、本作では機能を拡張しつつ、極力作りやすいように開発しているとのことだ。ツクールシリーズでは、『RPGツクール』を利用して制作された『To The Moon』などヒット作品も生まれており、本作でも商用利用が可能。各機能の詳細や、ゲームの配布条件などは公式マニュアルおよび利用規約を参照してほしい。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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