中国PC版『モンスターハンター:ワールド』の予約受付数が100万突破との報道。Steamだけでなく中国テンセントのWeGameでも好セールスの予感
【UPDATE 2018/07/23 21:15】
8月2日に『モンスターハンター:ワールド Best Price』が希望小売価格4,990円(税抜)で販売されることから(公式サイト)、PC版について「定価が3000円近くコンソール版から引き下げられており」との記述は誤りであったため、該当箇所を削除いたしました。ダウンロード版も通常版は4,620円(税抜)、デジタルデラックス版は5,546円(税抜)に価格改定予定。
【原文 2018/07/23 13:04】
中国の大手IT企業テンセント(騰訊)が運営するゲーム配信プラットフォームWeGameにて、『モンスターハンター:ワールド(怪物猎人 世界)』の中国PC版が8月9日に発売される(WeGame版公式サイト)。そしてこのWeGame版の予約受付数が100万を突破したことを、中国のゲームメディアVGtimeが報じている。なお支払いが発生するのはゲームが配信されてからとなるため、現時点で売上が確定しているわけではない。
『モンスターハンター:ワールド』は、2018年1月26日にPlayStation 4および海外Xbox One向けに発売されたシリーズ最新作。プレイヤーは調査団の一員として「新大陸」に足を踏み入れたハンターとなり、未知の大陸を探索する。今作ではエリア間の移動や各種アクションをシームレスで行えるほか、ダメージ数値の表示化、クエストへの途中参加など、さまざまな新要素が導入されている。グローバルリリースを成功させており、2018年4月には全世界800万本出荷を突破。カプコンのタイトルとしては既に出荷本数の歴代記録を更新している。
『モンスターハンター:ワールド』のPC版ではマウス&キーボード操作や60fpsに対応。さらにグラフィックオプションによっては、コンソール版よりリッチな表現が楽しめるだろう。
グローバル向けに販売されるSteam版『モンスターハンター:ワールド』は、7月10日に予約販売が開始されてからSteamの売り上げランキングにて通常版・デラックス版ともに上位にランクイン。Steam/WeGameの両プラットフォームにて好調なスタートを予感させる同作。PCリリースを機にさらに売上を伸ばしていくことだろう。なおコンソール版では、7月27日まで期間限定イベントのアステラ祭が開催中。8月2日には『ファイナルファンタジーXIV』との相互コラボレーションの一環としてベヒーモスが追加される(関連記事)。
Steam版『モンスターハンター:ワールド』にも中国語字幕・インターフェイスが含まれているが、現在同プラットフォームは中国にてグレーな立ち位置となっている。本来は政府機関による審査を通さないと、中国市場にてゲームをパブリッシュすることはできないからだ。今回『モンスターハンター:ワールド』は同国の審査を通し、WeGameを介しての正規展開が行われる。
テンセントの支配力はRiot Games、Supercell、Epic Gamesなど世界各国のゲーム会社に及んでおり、今年3月にはUbisoftと戦略的パートナーシップを結んだことが発表された。また、これまでWeGameは中国国内向けのプラットフォームとして運営されてきたが、今後は海外展開が計画されている(South China Morning Post)。WeGameの名を聞く機会はこの先増えていくだろう。
テンセントのWeGameが中国から世界へと羽ばたこうとしている一方、Steamを運営しているValveは、中国の大手ゲーム会社Perfect Worldと提携し、中国国内向けのゲーム配信プラットフォームSteam Chinaのサービス開始に向けて準備を進めている(関連記事)。グローバル向け、中国国内向け、両方の市場にてSteamとWeGameが熾烈な争いを見せることが予想される。