中華鍋を背負って戦う、第二次世界大戦キッチン用品バトルロイヤル『Cuisine Royale』Steam配信開始。6月25日まで無料配布中

中華鍋を身にまとい、鴨肉やピザを食べながら戦う第二次世界大戦キッチン用品バトルロイヤル『Cuisine Royale』の早期アクセス配信が6月16日に始まった。公式サイトもしくはSteamよりダウンロード可能。6月25日までは無料配布されている。

キッチン用品を身にまとい、冷蔵庫を漁って物資を揃える最大30人同時対戦型バトルロイヤルゲーム『Cuisine Royale』の早期アクセス配信が616日に開始された。本作は第二次世界大戦MMOシューター『Enlisted』のエイプリルフールネタとして4月にアルファテストが実施されたゲームモードを、スタンドアロン作品としてリリースしたもの。625日までは無料配布されており、その後は有料化が検討されている。対応プラットフォームはWindows。ダウンロードは公式サイトGaijin.Netアカウント登録が必要)もしくはSteamより可能だ。

マッチを開始すると、最大30人のプレイヤーがパンツ一丁の状態でマップのランダム位置にスポーン。戦禍の跡が残る緑豊かな田園地帯にて、時間経過と共に縮小するプレイエリアに留まりながら物資を揃えていく。最後の生き残りとなったプレイヤーがマッチ勝者だ。Gaijin Entertainmentの『Enlisted』と同じゲームエンジンやアセットを使用しており、ゲームのコア部分はほぼ完成済み。操作視点は一人称・三人称視点の切り替えが可能である。

と、ここまでは通常のバトルロイヤルゲームだが、不思議なことに本作の戦場には服がない。武器も車両も食料も存分にあるのに、なぜだか防具だけは見当たらない。スポーンした時点ではトランクスしか穿いておらず、なんだか心細い。仕方がないので家屋内の調理器具を拝借して防具がわりに身に着ける。水切りボウルで頭を、中華鍋で背中を、ワッフルメーカーでお尻を守るのだ。器具と一緒についてくるスプーンやお玉をジャラジャラ鳴らしながら戦場を突き進め。ちなみにレアリティの高い防具ほど、付属品であるスプーンやお玉の数が増える。

身なりはふざけているが、高地を取って真面目に戦う
車両あり

『Enlisted』というWWIIシューターと同じアセットを使用しているだけあって、第二次世界大戦期の銃器が豊富。M30 luftwaffe drillingFG 42自動小銃、M1A1トンプソンやMP 35/MP 18短機関銃、トカレフ、ルガーP08、そのほかの武器は手榴弾、近接武器(ナイフやオノ)など。なんだ、まともじゃないかと思いきや、物資クレートは宝箱や木箱ではなく冷蔵庫。畑のど真ん中に置かれているのは不法投棄物だろうか。

冷蔵庫を開けると鴨肉やソーセージなどご馳走が盛りだくさん。食欲をそそられて、思わず体力が減っていなくても食べてしまいそうだ。本作に登場する回復アイテムはピザやハムといった高カロリーなものばかりである。え、食料や弾薬を入れるバックパックが見当たらないだって?そこら辺に捨ててあるレジ袋かショッピングバッグで十分だ。手首にかけて持ち運ぶ様はちょっぴり乙女である。

冷蔵庫はルートボックス

また戦場では、キャラクター性能を上げるパワーアップアイテムを拾うこともできる。やたらと目立つが体力を自動回復してくれる点滴器、体力を上げるキューバ産の葉巻、射撃精度を上げるメガネ、ジャンプ力が3倍になるウサギちゃんスリッパ。武器は硬派なミリタリー系なのに、防具やアイテムは脱力系というアンバランスさが独特の空気感を生み出している。

調理器具の金属音や、ウサギちゃんスリッパの「ボヨヨーン」というサウンドエフェクトを鳴り響かせる、兵士とは思えない不用意さ。装備が充実するほど敵にバレやすくなる

硬派なミリタリー系出身のシューターなのに、どこか滑稽さが混じる『Cuisine Royale』。1マッチ最大30人で遊ぶため、小さいコミュニティでも比較的マッチングしやすい。この点はプレイヤーにとってプラスの材料と言えるだろう。本作は2018年内の正式リリースを目指しており、これからマップ内のロケーション、武器、車両、パワーアップアイテムなどが増えていく。現時点ではソロモードのみに対応しているが、スクワッドモードの追加も予定しているとのことだ。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

記事本文: 1953