ラヴクラフト作品をテーマにするRPG『Call of Cthulhu』最新映像が公開。私立探偵は正気を保つか、狂気を受け入れるか
パブリッシャーのFocus Home Interactiveは6月13日、フランスのインディースタジオCyanide Studioが手がけるRPG『Call of Cthulhu』の最新映像を公開した。本作は、作家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの著作「The Call of Cthulhu(クトゥルフの呼び声)」をもとにした公式ゲームで、同著をテーマにしたChaosium社のテーブルトークRPGから影響を受け開発中だ。
本作の舞台は、1924年のアメリカ・ボストン。退役軍人で現在は私立探偵として活躍する主人公のエドワード・ピアス(Edward Pierce)は、ボストンの沖合に存在する孤島ダークウォーター・アイランド(Darkwater Island)を訪れる。この島に移り住んだ芸術家のサラ・ホーキンス(Sarah Hawkins)とその家族が謎の死を遂げたことを受け、エドワードはことの真相を調査するよう依頼されたのだ。しかし、地元住民はどこかよそよそしく、事件に関する警察の報告書には不審な点がある。エドワードは、ホーキンス一家の悲劇的な最期には、なにか隠された真実があるのではと感じ、調査を進める。
今回公開された映像では、エドワードがダークウォーター・アイランドに降りたち、山奥にあるホーキンス一家の館を訪れる場面が描かれている。廃墟となった館には多くの絵画や書物で溢れており、エドワードと同行した警官らしき人物は調査を進めるが、次第に事態は急展開する。捕われたエドワードに注射を打とうとする看護師、斧を持ち威嚇してくる男、地下洞窟に集うカルトらしき謎の集団、そして異形のモンスターなど、エドワードは幻覚とも現実とも言えぬ状況に陥る。
映像の中で流れるナレーションは、あのカルト集団の言葉だろうか。人類は、無限に複雑なコスモスを限られた五感で理解しているふりをしているだけだと述べ、宇宙は無知な人類に失望。神々は無知でありながら正気を保っている人類を哀れんでいるとする。そして、正気こそが呪いであり、狂気こそが唯一の自由だと訴える。
エドワードは第一次世界大戦を経験し、常態化したストレスにより精神状態がもともと危ういキャラクターで、映像ではそうした彼の弱い面が垣間見える。また本作にはSAN値を管理する要素があるそうで、正気を保つことは危機から身を守ることに繋がる。しかし、狂気を受け入れなければ暴かれない真実も存在し、正気と狂気はどのようなエンディングを迎えるかに影響するという。
ゲームにはそのほかスキルシステムも用意されており、恫喝や説得、雑談といった住民との会話を通じて情報を引き出すためのソーシャルスキルや、探索で集めた情報から導きだされるものを見出す能力、ドアをこじ開けるピッキングスキル、また遺体から情報を得る医学的知識などがある。スキルは、ゲームを進める中で得られる経験値や特定のアイテムを発見することでアップグレード可能。こうしたスキルも活用しながら、事件の真相を探るのだ。
『Call of Cthulhu』は、PC/PS4/Xbox One向けに2018年内に発売予定。公式サイトが日本語に対応しているので、日本語版の発売やコンソール版の国内発売にも期待したいところである。