Nintendo Switch版『Hyper Light Drifter』は独占要素ありの決定版。美しくも残酷な世界を流離う高難易度2Dアクション

インディースタジオHeart Machineは、3月21日にNintendo Switch版『Hyper Light Drifter』を発表した。ゲームエンジン「GAMEMAKER STUDIO 2」がNintendo Switchに対応すると告知した約2週間後、華々しく同ハードでデビューすることが明かされた。どうやら、この『Hyper Light Drifter』は単なる移植ではなく決定版になるようだ。

インディースタジオHeart Machineは、3月21日にNintendo Switch版『Hyper Light Drifter』を発表した。ゲームエンジン「GAMEMAKER STUDIO 2」がNintendo Switchに対応すると告知した約2週間後、華々しく同ハードでデビューすることが明かされた。そしてこの度、傑作と評価され大ヒットを記録した『Hyper Light Drifter』は、Nintendo Switch向けに厳密に最適化され、さらに独占コンテツを含んだ「決定版(Definitive Edition)」として発売されることが判明している。その詳細を、GameXplainが報じている。

*PS4版のトレイラー

まず独占要素のひとつとしては、「ダブルソード」があげられている。「ダブルソード」と聞けば武器のように聞こえるが、本作では剣を交換していくゲームではないので、スキルやサブウェポンの扱いになるかもしれない。GameXplainの公開した映像では、剣を飛ばすドリフターの姿が確認できる。どういった導入になるにせよ、スタイリッシュな戦い方を演出するオプションになりそうだ。また詳細は不明ながら、新たなエリアも追加されるという。本作のエリアは、ひとつひとつが緻密に作り込まれている。エリアはどの程度追加されるか不明であるが、小規模に追加されるだけでも、冒険が大きく拡張されるだろう。

またスペックに関しても、移植およびパブリッシングを担当するAbylightが、TVモードなら1080pの60fpsで動くと説明している。同作の他機種版(PC/PS4/Xbox One)は30fpsで動作するタイトルとして発売されたのち、60fpsに対応していた。Nintendo Switch版では初期から60fpsで動作するようだ。他機種版と同等のスペックで動くことはもちろんのこと、数々の独占要素が含まれていることは朗報だろう。Nintendo Switch向けのベタ移植タイトルは多いだけに、オリジナル版のファンにもふたたび手にとってもらえるアプローチではないだろうか。

『Hyper Light Drifter』は、2016年3月にPC向けに発売されたアクションゲームだ。プレイヤーは忘れ去られた知識や技術を収集する「ドリフター」となり、自身を蝕む不治の病を治癒するため、忘れ去られた時の島を探検することになる。『ゼルダの伝説』や『ダークソウル』といった作品から影響を受けて開発されてだけにあり、細かくデザインされた広大なエリアの冒険と、殺気に満ちた敵の攻撃およびトラップがプレイヤーを待ち受ける。ピクセルアートで描かれる美しくも禍々しい世界観や、挑戦的なゲームデザインが高評価を博し、数々のゲームアワードを受賞した。

実は『Hyper Light Drifter』はKickstarterキャンペーンが実施されていた時には、Wii U版の開発も計画されていた。しかしWii Uが本作の開発エンジン「GAMEMAKER STUDIO」に対応していないこともあり、最終的にはPS Vita版(こちらは別事情)とともにキャンセルし謝罪の言葉を述べていた。そして、かねてからディレクターのAlex Preston氏はNintendo Switch版のリリースに意欲を見せていたが、同じくNintendo Switchも以前までは「GAMEMAKER STUDIO」に非対応。しかし冒頭で述べたように「GAMEMAKER STUDIO 2」に対応したことにより、リリースの扉が開き開発が進みだしたわけだ。そういう意味では、Alex氏にとっては長年切望していた任天堂ハードでのリリースとなる。こうした背景もあり、移植版には多くの要素を盛り込んでいるのかもしれない。

Nintendo Switch版『Hyper Light Drifter』は2018年夏に発売予定。日本向けの展開も予定されている。弊誌では以前、Alex氏にインタビューをおこなっているので、本作に興味のある方はそちらを読んでみてほしい。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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