『Agony』日本語字幕付きでSteam配信開始。悪魔や亡者に憑依しながら地獄を彷徨う一人称視点サバイバル・ホラー
【UPDATE 2018/6/1 14:50】
Madmind Studioは5月31日、製品版『Agony』から削除されたシーンを収録した動画をDropbox経由で公開した(18禁・ネタバレ注意)。また6月1日にはPC版のアップデートが配信されたことで、パズルの簡易化、敵の配置数削減、操作キャラクターのスタミナ上方修正など、ゲームの難易度が全体的に下がっている。
【原文 2018/5/30 15:34】
Madmind Studioは5月29日、一人称視点の地獄巡りサバイバル・ホラーゲーム『Agony』を発売した。対象プラットフォームはPC(Steam)および海外PlayStation 4/Xbox One。Steam版の販売価格は3090円となっており、6月6日までは10%オフの2781円で購入できる(日本語字幕/インターフェイス対応済み)。
プレイヤーが操作するのは記憶を無くした人間の魂。地獄からの帰還を果たすべく、死者の世界から逃れる術を知っているという赤い女神(Red Goddess)を探す旅に出る。道中では奈落に落ちた殉職者たちや、彼らの心臓を貪る悪魔、主人公を女神のもとへと誘う裸体のサキュバスなど、色めかしくも不気味な生物たちと接触する。地獄の創造主として崇められている赤い女神は主人公に何かを求めているようだが、果たして彼女の狙いは何なのか。地獄で出会う人々の一部が主人公のことを忌み嫌っているのは何故なのか。そして、そもそも彼は何故地獄送りになったのか。謎を解き明かし、終わり無きAgony(苦悶)から逃れるべく、肉片と血の海で覆われた猟奇世界を歩む。
主人公には他の人間や悪魔の身体に乗り移れる憑依能力が備わっており、宿主を転々としながら先へ先へと進むことになる。悪魔に殺されてしまった場合、すぐにはゲームオーバーにならず、霊体(エターナルソウル)として次なる宿主を探して彷徨うことができる。最初のうちは貧弱な殉職者たちの身体にしか乗り移れず、悪魔から逃れるために息を潜めたり、物陰に隠れたり、松明を投げて注意をそらしたりと、慎重に動くことになる。敵に襲われないようステルス行動を心がけつつ、捧げ物や魔力印といったキーアイテムを探し、パズルを解いていく。
物語の途中からは人間だけでなく悪魔にも憑依できるようになり、下等生物を屠りながら道を切り開くことに。そのうち大型デーモンにも乗り移れるようになったりと、主人公は悪魔の力を自在に操れるようになる。なお冒険の途中で手に入る知識の果物というアイテムを使用すると、主人公の能力をアップグレードすることができる。息を止める時間を伸ばしたり、移動音を小さくしたりといったステルス行動を容易にするものだ。そのほかステージ各所には手記や小像といった収集アイテムが落ちていたり、隠し部屋が潜んでいたりと、探索要素が数多く含まれている。
『Agony』はその過激なトレイラーやスクリーンショットから、残虐な暴力・性的描写に期待が集まっていた作品である。だが全て予定通りとはいかず、リリース直前には成人指定レーティングを避けるため、エンディングの一部やゲームクリア後にアンロックされるコンテンツ(後述するSaccubusモード)に修正が入ったという(関連記事)。またデモ版の映像と比較すると、岩に押しつぶされる幼児の血の色が赤から青に変わっていたり、食人シーンが控えめになったりと、マイルドになっているシーンがいくつか確認されている(Steamコミュニティ)。最終的には18歳以上対象のPEGI「18」区分で審査を通っているように、レーティング審査の関係で表現の一部が緩和されたのだろう。それでも、女性型デーモン同士の性的描写や容赦ない暴力表現の多くは健在であり、エロとゴアが入り混じった地獄空間は十分に堪能できるはずだ。
収録されたコンテンツは、12時間相当のストーリーモード、自動生成された地獄を攻略してハイスコアを競うAgonyモード、血に飢えたサキュバスとして新たな冒険に出るSaccubusモードの3つ(Saccubusモードはストーリークリア後にアンロック)。今後の予定としてはVR対応が計画されている。