『レインボーシックス シージ』イヤー3シーズン2詳細発表。デコイで敵を翻弄するAlibiと、防弾カメラ兼タレットで監視力を高めるMaestro
Ubisoftは5月20日、米国アトランティックシティで開催された『レインボーシックス シージ』の「シーズン7 プロリーグ ファイナル」にて、イヤー3シーズン2「Operation Para Bellum」の詳細を発表した。シーズン1の新規オペレーターが2人ともアタッカーであったのに対し、シーズン2で追加される2人は両者ともに防衛オペレーターとなっている。
Maestro – 防弾カメラ兼タレットで監視&妨害
本名アドリアーノ・マルテッロ。実際の対テロ部隊G.I.S.からインスピレーションを受けた防衛オペレーターである。ローマ生まれの彼は、イタリアの国家憲兵カラビニエリの第1落下傘連隊(トゥスカーニア)や特殊介入部隊(G.I.S.)の一員として功績を残した偵察のスペシャリストだ。
固有デバイスの「Evil Eye」は煙越しでも監視可能な防弾カメラ兼タレットである。1ラウンド2個まで、JägerのADSと似たように床・壁に設置できる。カメラ機能はチームメイト全員が、レーザービームを発射するタレット機能はMaestroのみが使用できる。レーザーは低ダメージながら連射可能。ただし、発射時には防弾シャッターが開くため銃撃・近接攻撃で破壊できてしまう。連射によるオーバーヒートにも注意だ。重要なロケーションへのアクセスを防ぐのに適した固有デバイスであり、開発陣は新マップ「Villa」との相性が良いと予想している。
防弾シャッターが閉じている間は銃撃・近接攻撃が効かず、爆発物を使うか設置床・壁自体を破壊する、もしくはSledgeのハンマーで叩き壊すしかない。ガジェット系のためIQによる探知、ThatcherとTwitchによる一時的な妨害が有効。Dokkaebiならば「Evil Eye」のカメラを操作できる(レーザーは操作不可)。
Alibi – デコイで敵を翻弄するトリックスター
本名アリア・デ・ルカ。リビアのトリポリで生まれ、幼くしてイタリアに移住した。十代の頃には欧州射撃選手権で複数の金メダルを獲得。その優れた射撃技術によりカラビニエリにスカウトされ、精鋭部隊ラグルッポメント・オペラティーボ・スペシアーレ(ROS)やG.I.S.の一員として数々の作戦を成功に導いた。潜入捜査のプロフェッショナルとして、マフィアを組織内部から壊滅に追い込んだこともある。
彼女は、「Prisma」と呼ばれるホログラフィック・デコイを設置するトリックスターとして活躍する。設置個数は1ラウンド3個まで。Alibiの姿を映し出すホログラム部分を撃つか触れるかした敵オペレーターは数秒間マーキングされるため、無闇に発砲するのは危険だ。探知されずに破壊するには、ホログラム部分に触れないようデコイの土台部分を狙わなくてはならない。
Alibi本体がデコイのフリをして不意打ちを狙ったり、マップの屋外エリアに投げることで敵を引き寄せたり、情報の錯綜やミスリードによりアタッカーを翻弄できそうだ。土台を破壊されないようデコイの周りを展開型シールドで守った上で、シールドの内側にFrostの罠を仕掛けるといった具合に、トラップ系オペレーターとのシナジー効果も期待されている。
カウンター方法としてはThatcherのEMPにより一時的に無効化できるほか、GlazのサイトであればAlibi本体とデコイを識別できる(本体のみハイライトされる)。ガジェット系のためIQは探知可能。デコイで映し出されるAlibiは、必ずデフォルトスキンかつアタッチメント未装着の武器を装備していることも覚えて置きたい。
新マップ「Villa」
新マップ「Villa」の舞台となるのは、かつてAlibiが潜入捜査により壊滅に追い込んだヴィンチゲッラ・ファミリーの屋敷。最初からプロリーグを意識してデザインされたマップであり、移動ルートや破壊可能な壁・床の数が多い。 開発陣は、どこに射線をつくるかがキーポイントになると予想している。またマップ内には複数のイースターエッグが隠されているとのことだ。
屋敷は2階建てで、アタッカーのスポーン地点は正門、遺跡、噴水の3箇所。防衛ポイントは1階と2階にそれぞれ2パターンずつある。1階の防衛ポイントは屋外エリアと直接繋がっていないため、アタッカーとしては爆弾を設置して外から守るという戦法が取りにくい。2階の防衛ポイントは破壊可能な壁を挟んで隣接している。地下エリアには防衛ポイントが無いが、3箇所に階段が設置されていることから、侵入・移動のキーポイントとなりそうだ。
なおイヤー3シーズン2ではディスカバリープレイリストという機能が追加され、シーズン開幕から4週間、「Villa」マップ固定(カジュアルモード)でプレイできるようになる。
Pick & Ban制度のプロリーグ導入
イヤー3シーズン2からは、今年2月の「Six Invitational」で発表されたPick & Ban制度がプロリーグ向けに導入される。カスタムゲームのオプションとして追加される新機能だ。まずは各チームが攻撃・防衛オペレーターを1体ずつ選択し(Pick)、計4体のオペレーターをマッチ中に使えないよう除外する(Ban)。ラウンド毎のオペレーター選択フェーズでは、両チームがどのオペレーターを選んだのかが公開される。
その際、各チームには「第6の選択」として、オペレーターをひとりだけ交代する機会が与えられる。この「第6の選択」で選ばれたオペレーターのみ、相手チームに伏せられた状態でラウンドがスタートする。オペレーターを交代しなかった場合も、その旨は相手チームに伝えられない。相手チームが構成を変更したのか、変更したとすれば誰が誰に入れ代わったのか、ラウンド開始前から読み合いが始まるのだ。
そのほかプロリーグでは、これまでのようにラウンド毎に攻守交代するのではなく、攻撃5回・防衛5回とサイドを交代せずにプレイを続行することになる。視聴者としては今どちらのチームが攻撃側なのか把握しやすくなるし、プレイヤーとしても継続して戦略を立てられるようになる。メタゲームをプレイヤーの手に委ねる試みが、プロシーンをどう動かすのか気になるところである。
新ガジェットやマップの部分的調整も
イヤー3シーズン2では、今年2月の「Six Invitational」で発表された「クラブハウス」の部分的調整(Map Buffs)も実施される。続くシーズン3では「ヘレフォード基地」の作り直し(Map Rework)により既存マップが生まれ変わる予定だ。
続いて防衛オペレーター用の新ガジェットとして防弾カメラが追加される。Maestroの固有デバイスのように煙越しに監視可能。前方からは破壊できず、側面から撃つ必要がある。Frost、Doc、Mute、Castleの展開型シールド、CaveiraとVigilの有刺鉄線の代わりに追加される予定である(公式ブログ)。
以前からアナウンスされていたEchoのバフとしては、彼の固有デバイスの個数が増加する。オペレーター全体に関わるバランス調整としては、スピード3オペレーターの移動速度が遅く、スピード1オペレーターの移動速度が速くなる。またセカンダリ武器装備中はわずかに速度ブーストがかかるようになる。
カメラUIの刷新、爆弾解除アニメーションやスコア計算の変更など、数多くの改善が図られる「Operation Para Bellum」。パッチノートの公開およびPC版テストサーバ上での実装時期は、現地時間5月22日を予定している。