Valveが「トップシークレット」の新作ゲームを複数開発中。自社ウェブサイトに明記して人材募集中

 

Valveは自社のコーポレートサイトを先週更新し、トップページにて人材募集をおこなっている。Steamを運営し、HTC ViveやSteam Linkのようなハードウェアおよび関連技術を手がけ、そして『Dota 2』や『Counter-Strike: Global Offensive』『Team Fortress 2』などの開発・運営を続ける同社だけに、募集する職種は多岐に渡る。そしてその中には、Valveが将来送り出す未発表のゲームに携わることになるポジションも含まれているようだ。

Valveは自社を紹介するページにて、これまでに発売してきたゲームである、上に挙げた3タイトルに加え、『Half-Life』や『Left 4 Dead』『Portal』の各シリーズは、革新的なゲームエンジンにてワールドクラスのゲームプレイを実現し、高い評価を得てきたと振り返る。そして現在、いくつかの新作ゲームに取り組んでおり、その内の2本はすでに発表済みだが、残りは「トップシークレット」だとしている。「others」としているため、複数のタイトルがその2本の後に控えているのだろう。

『Artifact』

発表済みタイトルの一つは、『Dota 2』の世界観をベースに、「マジック:ザ・ギャザリング」のクリエイターRichard Garfield氏を迎えて開発中のデジタルカードゲーム『Artifact』だ。昨年発表された同作は、2018年後半にサービスイン予定である。そしてもう1本は、今年4月にValveの傘下に入ったインディースタジオCampo Santoが開発中のアドベンチャーゲーム『In The Valley of Gods』。同スタジオは『Firewatch』で高い評価を受けており、同作への期待も高い。

気になる“トップシークレット”の方だが、文字どおり情報は何もなく謎に包まれている。「Game Development Software Engineer」の募集ページには、Valveの次回作(next amazing Valve game)に携わる可能性があり、また従来の2DインターフェースからVRまで、さまざまなジャンルのゲームを手がける機会があると記載されており、これが唯一のヒントらしい情報だろうか。

『In The Valley of Gods』

Valveは2016年にVR作品『The Lab』をリリースしているが、その前作となると2013年の『Dota 2』まで遡り、新作ゲーム開発からは距離を置いているように見えた。しかし、同社共同設立者Gabe Newell氏は今年3月、『Artifact』についての会見の中で、同作を皮切りにふたたび新作をリリースしていくことを明言している(PC Gamer)。

また、昨年1月にRedditにて実施したAMA(Ask Me Anything)でNewell氏は、Valveは現在も本格的なシングルプレイゲームに取り組んでいるとしたほか、『Half-Life』や『Portal』の世界観をベースにした新規IPを手がける可能性について問われ「Yes」と回答している(「3」という数字は口にしてはいけないというジョークも)。新作が発表された際に、こうしたコメントとのつながりを見ることになるのかどうかは定かではない。しかし、Valveのシークレットのベールは、いつかはがされるだろう。今は、やがて来るであろうその時を気長に待ちたい。