任天堂は5月8日、ニンテンドースイッチ向けのサブスクリプションサービスNintendo Switch Onlineについての詳細情報を発表した。Nintendo Switch Onlineはすでに一部の機能を開放し、無料にて運用しているが、2018年9月より有料化に伴い正式スタートされる。サービスとしては、オンラインプレイ、Switch用ソフト 『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』、セーブデータお預かり、スマートフォン向けアプリ 『Nintendo Switch Online』、そして加入者限定特典が用意されている(関連記事)。
また昨日には、価格プランについてあらためて告知された。昨年6月時点に1か月300円、12か月2400円という料金プランが明かされていたが、新たにファミリープランが発表されている。実はこの料金プラン、日本と国外で価格がやや異なる。プランが出揃ったところで、あらためてその料金の違いを見ていこう。
前述したように、日本のプランは1か月300円、12か月が2400円、そしてファミリープランが2400円となる。そして最大8アカウントまで使えるファミリープランが12か月4500円となる。では米国の価格はどうなのだろうか。米国のプランは1か月3.99ドル。12か月が19.99ドル。ファミリープランは34.99ドルだ。それぞれのプランを現在のレートで計算すれば1か月437円程度で、日本よりもかなり割高な印象を受ける。しかし12か月となると、2189円程度で日本よりもオトクな価格となる。そしてファミリープランは、3832円となる。日本のプランより700円近く安い価格設定だ。単月で遊んでいくなら日本のプランがお得で、長期で遊ぶなら米国がお得。ちなみにこの価格設定は欧州も米国プランと似ている(1か月3.49ユーロ、12か月17.99ユーロ、ファミリープラン31.49ユーロ)。
この「日本は1か月を安く、海外は12か月を安く」という方針は、他プラットフォームでも同じで、PlayStation Plusは国内では1か月が514円で、12か月が10倍の5143円。米国では単月は9.99ドルながら、12か月は6倍の59.99ドル。サービスの差異もあり価格ベースは違うものの、米国では12か月で契約すればかなりお得だ。欧州でも1か月7.99ユーロ、12か月59.99ユーロで、やはり米国に近い価格設定。ちなみに欧米のPS Plusは2016年9月より値上げがはかられている。それまでは、12か月は49.99ドル(ユーロ)であり、よりリーズナブルな値段であった。
Xbox Live ゴールドについては、日本では1か月842円で12か月5378円。米国では単月9.99ドルに対し12か月は59.99ドル。やはり海外では長期プランの方が安いが、Nintendo Switch Onlineでは12か月プランは単月の8倍。PS Plusでは10倍。比較するとXbox Live ゴールドは、国内12か月プランは単月の約6.4倍となっており、お値打ちプライスだといえる。国内では単月を安くし、海外では長期を安くする。コンソール機のサブスクリプションにおいては、こうしたトレンドが見て取れる。
Nintendo Switch Online | 1か月 | 12か月 | ファミリープラン |
日本 | 300円 | 2400円 | 4500円 |
米国 | 3.99ドル | 19.99ドル | 34.99ドル |
欧州 | 3.49ユーロ | 17.99ユーロ | 31.49ユーロ |
PlayStation Plus | |||
日本 | 514円 | 5143円 | |
米国 | 9.99ドル | 59.99ドル | |
欧州 | 7.99ユーロ | 59.99ユーロ | |
Xbox Live ゴールド | |||
日本 | 842円 | 5378円 | |
米国 | 9.99ドル | 59.99ドル | |
欧州 | 6.99ユーロ | 59.99ユーロ |
なおやや話は脱線するが、米国の公式ページには、ファミリープランについて少し気になる記述がある。Nintendo Switch Onlineは、本体ではなくアカウントごとに契約する必要があり、ひとつの本体で複数のプレイヤーが遊ぶという家族向けに、最大8アカウントまで利用可能なファミリープランが用意されているわけだ。このファミリープランについて、公式では本体が違っても(even on different systems)利用できると表現している。つまり、もしそれぞれ別の本体を持つ友人とファミリーになれるならば、一緒にファミリープランに入ることで個人プランよりもお安く利用できるかもしれない。ただし、こうしたファミリーアカウントがオンラインに同時接続できるかは不明で、さらに日本でも同様のサービスが提供されるかも発表されていない。
Nintendo Switch Onlineはセーブデータお預かり機能の詳細は後日公開されるほか、加入者限定特典についても謎が包まれており、まだまだ不明な点も多い。細かい仕様なども含め、さらなる情報公開に期待したいところ。